【監修：青山健一】
目 次
ハの字に生えている前歯が気になる、という人は少なくありません。乳歯から永久歯に生え変わるときに前歯が斜めになっていると、感じたことがあるという人も多くいます。
放っておいても自然に治るものだろうか、それとも歯列矯正が必要なのかが気になるのであれば、歯科医院に相談してみてください。
ただし、費用が気になるという人も少なくないため、まずはハの字に生えている前歯にかかる矯正費用を知っておきましょう。
そのほかにも、治療方法や治療期間なども知っておくことをおすすめします。
前歯がハの字になる原因
前歯がハの字ということは、歯並びが悪いということでありあまりいい状態とはいえません。そもそも前歯がハの字になるのには、いくつかの原因があります。
顎の発達が不十分・歯が大きい・永久歯がうまく生えてこなかったなどです。
それぞれどういったことなのか、詳しく解説していきます。前歯がハの字になる原因を知っていることで、どのように対処すればいいかがわかります。
顎の発達が不十分
歯並びが悪い原因として、顎の発達が不十分であるということが挙げられます。顎の発達が不十分だと、どうしても歯の生えるスペースが少なくなってしまいます。
つまり、歯は大きいのに生えるための隙間が少ないため捻れたり斜めになったりして生えてきてしまうのです。
このとき、前歯が開くような形で生えてきてしまうと、ハの字となってしまいます。
歯が大きい
顎の大きさに合わないほど歯が大きければ、例え顎が未発達でなくてもスペースが足りず、窮屈になって斜めに生えてきてしまうことがあります。
そのため、歯が大きすぎるのも問題です。永久歯が生えてきてハの字になっていたら、歯の大きさを確認してみてください。
他の歯に比べて大きすぎると感じたら、矯正専門の歯科医院を受診してみましょう。
永久歯がうまく生えてこなかった
前歯がハの字になるのに考えられる原因の一つに、永久歯がうまく生えてこなかった、というのがあります。
スペースは十分に確保できていたとしても、そもそも生えるときにうまくまっすぐに生えてこなければ最終的に斜めになってしまうこともあります。
そのため、顎の大きさや歯の大きさに問題がない場合には、永久歯の生え方を確認してみることも大切です。
とはいえ、永久歯の生え方は専門知識がなければわからないため、気になる場合は早めに歯科医院を受診してみてください。
下記リンクから無料相談の予約ができます。まずは一度相談してみることをおすすめします。
ハの字の前歯が及ぼす影響
前歯がハの字ということによって、どのような問題があるのかが重要です。何の問題もなければ、わざわざ高い費用を支払って歯列矯正まで必要ないと感じるためです。
しかし、実際のところハの字のまま治らなければ大きな問題があります。
どのような問題があるのかを詳しく知って、歯列矯正をするべきかどうかを検討してみましょう。
見た目が気になる
そもそも、前歯がハの字だと見た目が悪く気になるものです。とくに女性であれば、なおさら見た目が気になります。
そのため、前歯が気になってうまく笑えない、常にうつむきがちになってしまうという人も少なくありません。
見た目が気になって、自信を無くしてしまう人もいます。
そのようなことにならないために、歯列矯正でハの字の前歯を美しい歯並びにして、綺麗な笑顔を取り戻してください。
虫歯や歯周病になりやすい
前歯がハの字だと、歯磨きをしたときにどうしてもうまく磨けない部分が出てきてしまいます。
うまく磨くことができず、歯垢が残ってしまうと虫歯になるリスクが高まるため注意が必要です。
また、虫歯だけでなく歯垢がたまることで歯茎が炎症を起こし、歯周病になってしまう確率も高くなります。
そのようなことにならないためにも、早めに歯科医院を受診するのがおすすめです。
顎関節症になるリスク
ハの字の前歯だと、噛み合わせが悪いです。食べ物がかみ切りにくくなり、どうしても顎の骨や筋肉に大きな負担がかかってしまいます。
顎の骨や筋肉に一定以上の力が定期的に加わると、筋肉がこわばってきます。
放置しておくとだんだんひどくなっていき、いずれは顎関節症になるリスクも考慮に入れる必要があるため注意してください。
もしも慢性的に顎が痛い、違和感があるなどあれば早めに歯科医院を受診してみましょう。
ハの字に生えている前歯にかかる矯正費用
前歯がハの字だと、歯列矯正が必要なのは理解しているという人も少なくありません。
しかし、歯列矯正にはどの程度の費用が掛かるのか、高いのではないかと考えてしまう人も多くいます。
しかし、前歯だけの歯列矯正であれば部分矯正にあたり、低コストで治療期間も短くて済む場合が多くあります。
費用が気になってなかなか受診しようという気にはなれない、という人はまず費用相場を知っておくことが大切です。
ハの字に生えている前歯にかかる矯正費用相場は、約30万円から40万円程度です。
歯列矯正が必要かどうかわからないから、と受診をためらっているなら下記リンクから無料相談をご検討ください。
前歯の治療方法
歯列矯正にはさまざまな方法がありますが、前歯の治療方法にはどのようなものが適切かを知っておきましょう。
なかなか決められない、という人は専門知識を持った歯科医と相談してみてください。それぞれの治療方法には特徴があるため、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯列矯正の中でも有名な治療方法です。ブラケットと呼ばれる矯正装置を歯に張り付け、ワイヤーを通すことで強い力を加えて歯を移動させます。
多くの歯並びに対応することができる優秀な治療方法ですが、どうしても目立ってしまうため敬遠する人もいます。
しかし、白くて目立たないブラケットとワイヤーもあるため、金属が苦手、目立たないように矯正したいという人はぜひ、白い矯正装置を試してみてください。
取り外しや調整はすべて歯科医がするため、煩わしいこともありません。
ただし、ワイヤーの隙間などは磨きにくくどうしても食べかすなどが残りがちなため、虫歯や歯周病にかかるリスクが高くなります。
裏側矯正
裏側矯正は、ワイヤー矯正の一種です。歯の裏側にブラケットを取り付けてワイヤーを通すことになり、表側から見ると矯正治療をしていることを知られないため、おすすめです。
自分で鏡を見ても気づかないくらいなので、見た目だけならほかの人に知られる心配はありません。
ただし、矯正器具に違和感がある、発音が不明瞭になるなどの可能性はあります。
また、費用も通常のワイヤー矯正よりは高くなり、高い技術と深い知識を持った歯科医が必要になります。
すべての矯正歯科でできるわけではないため、どうしても目立ちたくないという人は裏側矯正ができる歯科医院を探してみてください。
マウスピース矯正
マウスピース矯正の場合は、マウスピースを歯に装着して歯並びを整えます。重度の症状には対応できないクリニックもありますが、軽度から中度であればほとんどのクリニックで矯正することが可能です。
ワイヤー矯正よりは痛みや違和感が少なく、ストレスや負担は少なくなります。
マウスピースの中には透明で目立たないものがあるため、人に知られたくないという人にもおすすめです。
また、食事時や歯磨きのときにはマウスピースを取り外すことができるため、外での食事にも行きやすいのがメリットです。
もちろん取り外しが自分でできるということは歯磨きもきれいにできるということであり、虫歯や歯周病になるリスクを軽減できます。
セラミック矯正
セラミック矯正は、歯の表面にセラミックを張り付けたり被せ物をしたりする治療方法です。重度の症状には対応できませんが、軽度であれば問題なく治療できます。
治療期間も短く、心身ともに負担も少ない治療方法のため、時間をかけたくないという人にはおすすめです。
また、ワイヤー矯正のように目立つ装置を付ける必要がないため、誰にも知られることなく治療を終えられます。
被せるセラミックは天然の歯と見分けがつかないほどであるため、治療終了後も気になることがありません。
ただし、セラミック矯正の場合は歯を削る必要があるため、歯を削ることに抵抗がある人には向かない治療方法です。
前歯だけの治療なら部分矯正がおすすめ
前歯だけの治療なら、部分矯正がおすすめです。
歯全体を治さなくてはならない、移動させなくてはならないという場合を除き、前歯だけの治療で済むのなら費用が抑えられるだけでなく治療期間も短くて済みます。
そのため、ほかの歯に問題がないようなら部分矯正を試してみてください。信頼できる歯科医院を受診して、部分矯正でできるかどうかを確認してみましょう。
前歯の矯正にかかる治療期間
前歯の矯正にかかる治療期間は、症状にもよりますが約4か月から半年程度です。長期間かかったとしてもよほどでない限り、1年程度で終了できます。
全体矯正が2年から3年程度かかることに比べれば、格段に短い期間で治療を終了できます。
そのため、前歯だけであれば全体矯正をする必要はなく、部分矯正で対応してもらえるように歯科医に聞いてみましょう。
ただし、治療期間は症状によるため、そちらも併せて歯科医に確認してみてください。
前歯の矯正について悩みがあるなら歯科医に相談しよう
前歯の矯正について悩みがあるなら、歯科医に相談してみましょう。
鏡を見ても違和感はあるけど歯列矯正が必要かどうかよくわからないというときには、まず歯科医院を受診してみてください。
矯正専門の歯科医であれば知識が豊富なため、歯列矯正が必要かどうかだけでなく、自分に合った矯正方法を考えてくれます。
無料相談ができる歯科医院も多くあるため、まずは相談してみてください。納得できるまで説明を聞いて、問題がなければ治療へ移りましょう。
まとめ
前歯がハの字に生えているのは、成長とともに自然に治ることもあります。ただし、必ず治ると断言できるものではなく歯列矯正が必要な場合もあるため、注意が必要です。
前歯が気になるのであれば、歯科医院を定期的に受診して注意して見守るようにしましょう。
成長とともに治る兆候がなければ、歯列矯正を視野に入れる必要があります。美しい歯並びを手に入れて、自然に歯を見せて笑えるようにしてください。
1965年 広島県呉市生まれ
