【監修:青山健一】
目 次
歯列矯正のゴムかけは、矯正の途中で医師から指示されます。
ゴムかけはワイヤー矯正やマウスピース矯正をサポートする矯正方法で、数か月間ゴムを装着しなければなりません。
ゴムは1日のほとんどの時間装着するため、矯正中に学校へ通っていると「ゴムかけを見られたくない」「ゴムを交換する時間がない」などの悩みが生じます。
この記事では、矯正治療中に学校でゴムかけをする際のポイントなどを紹介します。
歯列矯正のゴムかけの目的と必要性
歯列矯正のゴムかけとは、マウスピースやワイヤー矯正などの矯正装置に専用のゴムを引っ掛けて行う矯正方法です。
ゴムの弾力を利用して歯並び・噛み合わせを整える補助的な役割を果たします。
ゴムかけは治療の経過によって医師が必要と判断したときに指示され、主に矯正の中盤から終盤にかけて行われます。
ゴムかけで使用するゴムには種類があり強度・素材などさまざまです。
動かしたい歯や場所・目的によって使い分け、徐々に種類やかける位置を変えながら歯並び・噛み合わせを調整します。
ゴムかけは患者さま自身が行いますが、ゴムをかける時間など医師の指示に従わなければ効果に差が出るため注意が必要です。
ゴムは食事や歯磨きのときは外せますが、1日の装着時間は20時間前後と長時間に渡ります。
1日のうちでゴムを外せる時間が少ないため、学校や職場でも装着が必要となります。
ゴムが目立つため「学校や職場では外したい」と思う方も少なくありません。
しかし、矯正で動いた歯は元に戻ろうとする働きがあるため、ゴムを外すと歯は徐々に元の位置に戻ってしまうのです。
ゴムの装着を怠ると効果が得られなかったり、治療期間が延びたりするため、医師に指示された装着時間を守りゴムの装着をしっかり行わなければなりません。
歯列矯正のゴムかけは、きれいな歯並びや噛み合わせに仕上げる目的があります。
慣れるまでは大変ですが、不安や疑問を医師に相談しながら適切にゴムかけを行いましょう。
ゴムかけを学校で行う場合のよくある悩み
ゴムかけは1日のほとんどの時間行うため、学校に行っている間もゴムを装着し交換が必要です。
また、学校は滞在時間が長いだけでなく多くの人と会うため「ゴムが見えたら恥ずかしい」「交換する時間がない」など、悩みを抱える方が少なくありません。
ゴムかけを学校で行う場合の、よくある3つの悩みをみていきましょう。
周囲の人に見られたくない
ゴムかけを学校で行う場合「周囲の人に見られたくない」と悩む方は多いです。ゴムかけで使用するゴムは種類が豊富で、白や透明など目立たない色もあります。
しかし、食事や会話のとき口を開けると、対面にいる人にはゴムかけをしているのがわかってしまいます。
周囲の人に見られたくないからとゴムを外してしまうと、うまく矯正できなかったり治療期間が延びたりしてしまうため、ゴムを外すのは避けてください。
ゴムかけは見た目が気になりますが一時的な治療のため、周囲の人に説明して理解してもらいましょう。
ゴムを交換する時間が確保しづらい
ゴムを交換する時間が確保しづらいのも、ゴムかけを学校で行う場合のよくある悩みの1つです。
学校でのゴムの交換は、休み時間を利用しなければなりません。そのため、休み時間が短い・トイレなどの鏡を他の人が使っているなど、交換が難しい場合があります。
しかし、ゴムかけに使用するゴムは食事などの後は切れやすいため、1日に数回交換が必要です。
ゴムを交換する時間を確保できない場合もあるため、事前に担任の先生にゴムかけについて説明しておきましょう。
また、ゴムが切れたときのために予備のゴムを持ち歩く・鏡が使えないときのために小さな手鏡を持ち歩くのもおすすめです。
登校前の付け忘れや替えのゴムを忘れてしまう
登校前のつけ忘れや替えのゴムを忘れてしまうのが悩み、という方もいます。
ゴムかけは医師に指示された着用時間を守らないと効果が出にくいため、付け忘れ・替えのゴムを忘れるなどのミスは避けなければいけません。
しかし、朝は余裕がないときもあり、ゴムの付け忘れ・替えのゴムを忘れるといった状況になるケースもあります。
登校前のゴムの付け忘れや替えのゴムを忘れないためには、毎日就寝前に次の日に使うゴムを準備しておく習慣をつけましょう。
下記のリンクから無料相談が利用できます。歯並びで悩んでいる方はご利用ください。
矯正中に学校でゴムかけする場合のポイント
矯正中に学校に通っていると「ゴムが途中で切れた」「ゴムの交換ができない」などゴムに関するトラブルが生じます。
しかし、事前にポイントを押さえておくと突然のトラブルにも対応できます。
矯正中に学校でゴムかけする場合の、3つのポイントをみていきましょう。
予備のゴムを持ち歩く
矯正中に学校でゴムかけする場合のポイントは「予備のゴムを持ち歩く」です。
ゴムかけは矯正装置に付けたゴムの引っ張り合う力を利用して、歯並びや噛み合わせを調整する治療です。
ゴムは常に引っ張られている状態のため、突然切れる可能性があります。また、あくびや笑ったときなど口を大きく開けたときも切れやすいです。
そのため、学校へ行くときは必ず予備のゴムを持ち歩きましょう。
ゴムかけに必要な時間を確保する
学校では、ゴムかけに必要な時間を確保しましょう。
食事の際ゴムかけをしていると、ゴムが邪魔だったり食べにくかったりするため、外すケースが多いです。また、ゴムの種類によっては、外さなければなりません。
そのため、食事後はゴムをかけ直す必要がありますが、時間を確保できないとゴムをかけていない時間が発生してしまいます。
「少しの時間なら大丈夫」と思ってしまいがちですが、ゴムの装着を怠ると歯は元に戻ろうと動いてしまうのです。
ゴムを装着していない時間が積み重なると、矯正の効果が得られずせっかくの治療が無駄になってしまいます。
慣れるまではゴムをかけるのに時間がかかるため、最初のうちは多めにゴムかけの時間を確保しましょう。
外したらその都度付け直す
矯正中に学校でゴムかけする場合、外したらその都度付け直しましょう。
ゴムは切れなければ24時間を目安に交換しますが、装着時間が長くなるとゴムの弾力がなくなるため、矯正の効果が弱まってしまいます。
食事や歯磨きで外したらその都度交換するとゴムの強度を保てるだけでなく、付け忘れなどのトラブルの防止にもなります。
ゴムかけは、装着時間がとても重要です。ゴムを外したら付けるという習慣をつけると、ゴムを装着している時間も確保できるため、矯正期間の短縮にも繋がります。
学校でゴムかけしやすくするための対処法
ゴムかけをして学校に通うと、装着したゴムが目立つのが恥ずかしい・装着している姿を見られたくないなど、不安や悩みを抱えてしまいます。
しかし、学校に行っている間もゴムを装着しなければ、矯正の効果が出にくくなります。
そのため、学校でゴムかけをしやすくするための対処法を覚えておきましょう。
先生や友人に事情を説明しておく
学校でゴムかけをしやすくするために、先生や友人に事情を説明しておきましょう。
ゴムかけをしているとお昼ご飯のとき、どうしてもゴムを外したり付け直したりする必要があります。
また、装着していない時間を作らないためにも、周囲に理解してもらうのが理想的です。
そのため、先生や友人にゴムかけしていることを理解してもらえば、ゴム交換がしやすくなります。
先生に伝えづらい場合は、保護者から話してもらいましょう。
歯科医師と相談する
学校生活で、ゴムの交換の時間が取れない・ゴムを付けていると支障があるなど、どうしてもゴムかけが難しい場合は歯科医師に相談してください。
歯の状態によりますが、ゴムの装着時間を減らすなど治療の調整をしてくれます。
しかし、ゴムの装着時間を減らすと、治療期間が延びてしまうことを理解しておきましょう。
矯正治療の悩みのある方は躊躇せずに歯並びの悩みを相談してください。
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ゴムかけをサボるリスク
ゴムかけをサボると、下記のようなリスクが生じることを理解しておきましょう。
- 治療期間が延びる
- 仕上がりに影響を及ぼす
ゴムかけは矯正治療の途中で、医師が判断した場合に行います。ゴムの弾力を利用して、歯並びや噛み合わせを調整し矯正治療の補助的な役割があります。
そのため、歯科医に指示された装着時間を守らなければ、治療に影響が出てしまうのです。
ゴムかけは、痛みがある・見た目が気になる・口が開けづらい・ゴムをかけるのが手間になるなどが原因でサボってしまう方が少なくありません。
また、長期の旅行でゴムを持っていくのを忘れた・歯科医にいく時間がなくて替えのゴムがなくなったなどの理由で長期に渡ってゴムかけができないケースもあります。
さまざまな理由でゴムかけをサボりたくなる気持ちはわかりますが、きれいな歯並びや噛み合わせに仕上げるために頑張って続けましょう。
学校でのゴムかけで悩んでいるなら信頼できる歯科医へ相談しよう
学校でのゴムかけで悩んでいるなら、信頼できる歯科医へ相談しましょう。
ゴムかけに慣れるまでは、誰でも悩みや不安があるものです。
特に学校は滞在時間が長く多くの人に会うため、ゴムかけが嫌になってしまうこともあります。
ゴムかけで悩んだときは、信頼できる歯科医に相談するのがベストです。歯科医は専門的な知識と豊富な経験があるため、的確な回答とアドバイスができます。
悩みを親身に聞いてくれる歯科医だと安心してゴムかけを継続していけるため、小さなことでも1人で悩まず相談してみましょう。
まとめ
歯列矯正中に学校でゴムかけをする際のポイントなどを紹介してきました。
学校でのゴムかけは「周囲に見られたくない」「ゴムの交換の時間が確保できない」「登校前に付け忘れてしまう」など悩みが多くあります。
悩みが増えるとゴムかけが嫌になり、サボりたくなるときもありますが、サボると治療期間が延びる・治療の効果が出ないなどのデメリットに繋がります。
仕上がりのクオリティーが低いと矯正治療に費やした時間とお金が無駄になってしまうため、ゴムかけは歯科医の指示に従いしっかり行いましょう。