八重歯がかわいいから放置するのは危険|治療が必要な理由と矯正治療の流れもご紹介

【監修:青山健一】

八重歯がかわいいから放置するのは危険|治療が必要な理由と矯正治療の流れもご紹介

笑顔を見せた時にちらっと見える八重歯は日本ではチャームポイントの1つとして認知されていた時代がありました。
女性のアイドルやタレントを中心として八重歯がかわいいとされ、憧れを持つ人も少なくなかったのです。
しかし、八重歯は通常の歯列からはみ出しているものであり本来であれば治療の対象になるものです。
今回は、八重歯を治療するべき理由や治療方法などについて詳しくご紹介します。

八重歯はかわいいってホント?

八重歯はかわいいってホント?

昭和の時代は、八重歯は日本ではかわいい印象を持たれ、特に若い女性のチャームポイントとして人気がありました。
八重歯は主に上あごの犬歯に多く見られるもので、他の歯列から飛び出して他の歯と重なっている状態のものです。
人気の理由の1つは童顔効果があり、幼い印象と共にかわいらしいイメージを持たれることにあります。

また、八重歯には愛嬌があり大人の女性であっても笑顔を見せた時に八重歯があると親しみやすいイメージもあるようです。
本来であれば八重歯は不揃いな歯並びの一種なのですが、以前は、日本ではチャームポイントの1つとしても認知されていました。

八重歯はかわいいのは日本だけ

八重歯はかわいいのは日本だけ

八重歯は日本ではかわいらしいチャームポイントの1つとして認知されていました。
しかし、八重歯に対して好印象を持っているのは日本だけであり海外ではイメージがまるで違うのです。
海外では八重歯は悪魔やドラキュラの顔の象徴としてのイメージがあり良い印象を持っていません。

歯並びが不揃いの状態を治療しないままにしておくのは海外では不快に感じる人のほうが多いです。
国によっては八重歯が不幸を呼ぶものとして忌み嫌われることもあります。

欧米では歯並びや歯の白さがエチケットとして捉えられており、歯にお金をかけることが一種のステータスともなっているのです。
このように、海外の多くの国で八重歯は敬遠されており、好印象を持っているのは日本独自の文化といっても過言ではありません。

八重歯について学ぼう

八重歯について学ぼう

日本でも歯並びを矯正する人は多いのですが、八重歯は愛嬌があるといったイメージもあり治療しない人も少なくありません。
ここでは八重歯の原因や放置した場合のリスクについて解説していきましょう。

原因

八重歯になってしまう原因はいくつかありますが、あごの小ささが要因の1つです。
八重歯となる犬歯は他の歯よりも遅く生えてきます。
そのため、あごが小さいと犬歯が生えてくるスペースがなくなり歯列から飛び出した位置に八重歯となって生えてしまうのです。

歯列から飛び出して生えてくると、他の歯と噛み合わせることができず使用されることがほとんどありません。
食事をする際にも使われずすり減らないため、八重歯はとがった状態で保たれることになるのです。
他にも、虫歯などによって乳歯が通常よりも早く抜けてしまうと八重歯になる可能性があります。

乳歯が抜けて永久歯が生えてくるまでに時間がかかると、その間に他の歯が隙間を埋めるよう動いてしまう場合があるのです。
これも結果的に犬歯が生えてくるスペースがなくなり八重歯になってしまいます。

放っておくとどうなる?

八重歯は愛嬌のあるイメージが日本ではあるため治療しない人も多いのですが、実は放置するとリスクがあります。
八重歯は通常の歯列の位置に生えていないので、他の歯と重なっているため日々のブラッシングで磨き残しが発生しやすくなるのです。
そのため、八重歯そのものや周辺の歯が虫歯になりやすくなります。

また、八重歯がとがっていると口の中を切ってしまう場合がありそこから口内炎が発生する場合もあるのです。
それを気にして不自然な咀嚼を続けてしまうとあごの骨のバランスが崩れ顔の歪みの原因にもなってしまいます。
本来生えるべき場所ではない部分に生えると他の歯やあご全体にも負担を掛けてしまうので矯正などの治療を行うことがおすすめです。

八重歯を放置することの悪影響

八重歯を放置することの悪影響

八重歯は放置してしまうといろいろなリスクがあります。
放置した場合の悪影響について解説していきましょう。

虫歯や歯周病リスク

虫歯や歯周病リスク

八重歯は歯列から飛び出して生えてしまっているので毎日の歯磨きがやりづらくなってしまいます。
他の歯と重なっているとその部分は通常のブラッシングでは磨くことができなくなるので虫歯になりやすくなるのです。

また、磨き残しがあると口の中に菌が溜まりやすくなってしまい歯だけでなく歯茎にもダメージを与える歯周病のリスクも高まります。
八重歯は見た目の問題だけでなく、口の中に菌を溜め込みやすくなるリスクもあるのです。

口内炎

八重歯は歯列から飛び出しているため他の歯と噛み合わずすり減ることが少なくなります。
そのため、八重歯はとがったままであるケースが多く咀嚼をする際に口の中を傷つけてしまう可能性があるのです。
口の中が傷つくと、そこから細菌が入り口内炎を起こす場合もあります。

知覚過敏リスク

犬歯は他の歯に比べて一番長くなっており、上下の歯を噛み合わせた時に真っ先にぶつかるようになっています。
食べ物をかみ切るためには重要な役割を担うものであり、噛み合わせの起点になるのです。
また、奥歯は縦の力には強い強度があるのですが横の動きには弱い特徴があります。
犬歯はあごが横にずらされた時に奥歯に過度な負担がかからないように横からの力を受け止める機能もあるのです。

しかし、八重歯のように犬歯の噛み合わせが悪い状態であると本来の役割を果たすことができません。
その影響で歯が欠けやすくなることにもつながり、知覚過敏を引き起こしてしまう場合があります。

口呼吸から口臭への影響

口呼吸から口臭への影響

八重歯が通常の歯列から飛び出して生えていると口を閉じづらくなる場合があります。
常に口が開いた状態になっていると、口呼吸をするケースが増えてしまい口の中が乾燥しやすくなるのです。
口腔内が乾燥していくと、細菌の繁殖にもつながります。

そうして口呼吸を行うことが増えると唾液の分泌が少なくなり細菌が増えていき口臭の原因にもなるのです。
口の中に細菌が繁殖することは口臭以外にも虫歯や歯周病の要因ともなり得るので注意が必要になります。

海外では八重歯は嫌がられるの?

海外では八重歯は嫌がられるの?

八重歯は日本では好印象を持たれるケースも少なくありませんが、海外ではまったく違うイメージを持たれています。
海外における八重歯のイメージについて解説していきましょう。

海外での八重歯のイメージ

日本では若い女性を中心に、八重歯はチャームポイントの一部として誤解している人もいます。
しかし、海外では八重歯に好印象を持つ国は圧倒的に少ないのです。
欧米では八重歯のとがった歯がドラキュラや悪魔のイメージがあり嫌悪感を持たれています。

中国では八重歯は虎の牙を連想し、「幸福を逃がす」「親や配偶者との離別を早める」との言い伝えもあるのです。
そのため、海外では子供の頃のうちに多くの人が歯の矯正を行い八重歯の治療を行っています。

歯並びを整えることがエチケット

海外では八重歯は忌み嫌われており、歯並びを整えることがエチケットであるとの文化が根付いています。
八重歯など歯並びが不揃いのまま放置していると貧しい家庭であるとのレッテルを貼られてしまうのです。

髪や服をきれいに整えていても、歯並びが悪いとそれだけでマナー違反であるというマイナスイメージを相手に持たれてしまいます。
ビジネスマナーとしても歯並びは重要視されており、不揃いの歯並びの相手とは信頼関係が築けないとまで言われているのです。
日本ではここまでのマイナスイメージを持たれませんが、グローバルなビジネスを行う場合には注意が必要になります。

八重歯の症例

八重歯の症例

八重歯の症例を治療法別に解説していきましょう。

矯正による治療

八重歯の治療では多くの場合、歯列矯正による施術が行われます。
本来犬歯が生えるはずの場所に十分なスペースがなかったため、通常の歯列から飛び出して八重歯になってしまうのです。
そこで、歯列矯正で本来の位置に犬歯を動かすことが必要になります。

矯正には主にワイヤー矯正マウスピース矯正を使うことが一般的です。
ワイヤー矯正はブラケットと呼ばれる器具を歯の表面に取り付け、そこにワイヤーを通し歯を正しい位置へと移動させます。
ブラケットは主に金属のものが使われますが、最近では非金属の目立ちづらいものも使われるようになりました。

マウスピース矯正は透明のマウスピースを歯にかぶせて歯を動かしていきます。
マウスピース型はワイヤー矯正に比べて目立ちづらく、食事の際などには簡単に着脱できることが大きな特徴です。
ただし、歯にかけられる力はワイヤー矯正に比べて弱いため、対応できる症例は限られています。

抜歯による治療

通常であれば歯を残すために矯正による治療が行われますが、歯列からあまりにも離れている場合などでは抜歯が必要になります。
抜歯するのは飛び出している犬歯ではなく、他の歯を抜歯するケースが一般的です。

犬歯は他の歯に比べて根が深く強度も強く、噛み合わせを行う際にガイドとしての役割も担うため犬歯は残し他の歯を抜歯します。
ただし、どの歯であっても一度抜いてしまうと元に戻すことは当然できないので慎重な選択が必要です。

八重歯でお悩みなら信頼できる歯科医に相談

八重歯でお悩みなら信頼できる歯科医に相談

日本では八重歯にあまりネガティブなイメージを持たれることが少ないため治療をしない人も少なくありません。
それでも、八重歯があることで幼い顔の印象になることで年を重ねていくと違和感を覚える場合もあります。

また、見た目だけでなく八重歯を放置することで口腔内に細菌が溜まりやすくなり虫歯や歯周病のリスクも高まるのです。
八重歯について悩みがあれば、一度信頼できる歯科医に相談することをおすすめします。

営業や接客業の方などで、矯正器具をつけることに抵抗がある方でも最近ではマウスピース型など目立ちづらい治療法もあるのです。
自身の症状に合わせてどういった治療法が適切であるか、歯科医でよく相談して治療を行うことが重要になります。

まとめ

まとめ

八重歯は不揃いな歯並びの一種なのですが、日本ではチャームポイントの1つとして捉える人もいて、かわいらしいと感じる人もいます。
しかし、海外では八重歯を矯正せず放置することはマナー違反であるとも考えられておりマイナスイメージを持たれてしまうのです。

見た目以外にも、八重歯を放置すると口内に細菌を繁殖させる原因ともなってしまうので虫歯や歯周病のリスクが高まります。
最近では歯列矯正でもブラケットなどの見た目が気になるものだけでなく、透明のマウスピースを使った治療方法などもあるのです。

見た目以外にも口内の健康を保つためにも、八重歯に悩みがあれば信頼できる歯科医に相談することをおすすめします。




監修者:銀座青山You矯正歯科グループ 理事長・総院長 青山健一

理事長・総院長 青山健一 1965年 広島県呉市生まれ
1990年 広島大学歯学部卒業
1992年 南青山デンタルクリニック開院
2001年 医療法人社団 健青会 設立
2011年 日本で初めての「部分矯正専門医院」のYou矯正歯科を開設
2021年 You矯正歯科 池袋西口医院開設
2021年 You矯正歯科 広島紙屋町医院開設(銀座、青山等で9医院開院中)
▼総院長ブログ「幸せってなぁに?」もご覧ください。

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