【監修:青山健一】
目 次
口を閉じたときに顎にできる梅干しシワ。シワは加齢に伴い、皮膚がたるむことで現れるものとされています。
しかし、顎にできる梅干しシワは年齢に関係ないことが多いです。また、皮膚のたるみだけが原因ではありません。
梅干しシワの原因には、骨格や歯並びの問題が関係している可能性もあることを、ご存じでしょうか。実は、梅干しシワは歯列矯正で改善する可能性があるのです。
今回は顎の梅干しシワと歯並びの関係についてお話をしていきます。梅干しシワを改善する方法についても記載してあるため、ぜひ参考にしてみて下さい。
顎の梅干しシワに悩む人は多い?
顎の梅干しシワは、加齢によって下顎が後退することで現れやすくなります。しかし、顎の後退の原因は若くても起こる可能性があるのです。
また、顎の梅干しシワには歯並びも関係しています。このことから、年齢に関係なく梅干しシワは現れるものと思ってよいです。
ただ、顎に梅干しシワがあることで顔が老けて見えるため気にしている人も少なくありません。
実は、顎の梅干しシワのお悩みは、歯列矯正で改善ができる可能性があります。
矯正歯科で歯並び改善の相談をしてみるとよいです。下記のリンクから無料の矯正相談をご予約いただけます。
顎の梅干しシワの特徴
顎にできる梅干しシワの原因は、加齢による皮膚のたるみだけではありません。歯並びや顎の大きさなどが原因となることがあるのです。
皮膚のたるみ以外が原因の梅干しシワには、どのような特徴があるのか解説します。
口を閉じたときにできるシワ
そもそも顎の梅干しシワは、主に下唇から顎の先までの部分にできるボコボコとしたシワのことです。
前歯が前に出ている状態や顎のバランスが悪い状態では、口を自然に閉じることができません。その状態で口をキュッと閉じたときに梅干しシワは現れます。
口を閉じたときに顎に梅干しシワが出やすい人は、油断をすると口がポカンと開いてしまうケースが多いです。
口を閉じるために頑張って唇を持ち上げようとすることで、顎に梅干しシワができてしまいます。
下顎の筋肉の緊張
顎にできる梅干しシワは、皮膚のたるみではなくオトガイ筋の緊張によってできることが多いです。
オトガイ筋は、表情を作るための筋肉の1つで、下唇と顎の先端にかけて存在します。顎の位置や、前歯の歯並びに問題があると口が閉じにくくなります。
口が閉じにくい状態で、口を閉じようとするとオトガイ筋は余分な力が必要です。オトガイ筋が働き続けることで、筋肉に過度な緊張が起こります。
顎に梅干しシワができる原因
顎の梅干しシワは、口を閉じようとすることで、オトガイ筋が緊張して現れます。口が閉じにくくなる原因についてお話しましょう。
口ゴボ
口ゴボは、口元が盛り上がっていて、顔を横から見たときに、唇が鼻と同じ位置か前に突き出ている状態です。
口ゴボは遺伝による顎の骨格の状態が原因で起こるケースと、顎の成長が少なくて小さいままや、歯並びなど後天的な原因のケースもあります。
口ゴボの人は口を閉じるときに、下唇を引き上げる度合いが大きいです。そのため、オトガイ筋に過度な力がかかります。
そのせいで、オトガイ筋に緊張が起こるため顎に梅干しシワができてしまうのです。
下顎の後退
下顎が上顎に比べて小さいなど、下顎が後退していると上の前歯との位置に差がでます。上顎が下顎より前に出た状態だと、口を閉じるのが難しいです。
口を閉じるためには、下唇を頑張って引き上げる必要があります。そのためにオトガイ筋は、過度に働かなくてはいけません。
下顎の後退がある人は、梅干しシワができやすいです。
前歯の噛み合わせ不良
前歯の噛み合わせがずれている人も、顎に梅干しシワができやすくなります。奥歯は噛み合っていても、前歯が噛み合っていない状態です。
前歯が噛み合わず上下の隙間が常に開いていると、下顔面の長さが増します。下顔面が長くなると、下唇を持ち上げる程度も大きくなるのです。
口を閉じるための力が大きくなることで、オトガイ筋の過度な緊張が起こります。そのため、前歯の噛み合わせが悪い場合も、顎の梅干しシワの原因です。
唇を噛む癖
前歯が出ている・前に傾いていると、口を閉じるときに上唇が前歯に乗ってしまいます。そうなると、口を閉じるときに上唇を下げることができません。
上唇が下りてこないと、口を閉じるためには、下唇を大きく引き上げなければいけなくなります。これがオトガイ筋を緊張させる原因です。
唇を前歯で噛む癖は、前歯が前に傾いてしまう原因になります。口が閉じにくいと感じたら、前歯を噛む癖がないか気にしてみるとよいです。
梅干しシワに関係する歯並び
顎の梅干しシワは、歯並びや噛み合わせなど歯の問題から起こる可能性があります。梅干しシワに関係する歯並びの症状をみていきましょう。
出っ歯
前歯が前方に傾いている・ずれている状態が出っ歯です。出っ歯は口元が突出して口ゴボの原因にもなります。
前歯が前に出ていると口を閉じようとしても、上唇を下げることが難しいです。前歯が邪魔をしてしまうことで、上唇の長さが足りなくなります。
口を閉じようとするときは、上唇を下唇が迎えに行く形です。下唇を上まで伸ばして口を閉じるため、無意識でもオトガイ筋に力が入り梅干しシワができます。
開咬
前歯を噛み合わせたときに、うまく噛み合わず上下の前歯に隙間ができる状態が開咬です。オープンバイトともいいます。
開咬があると下顔面部の長さが増すため、口が閉じにくいです。口を閉じるために、下唇を持ち上げる力が過度に必要になります。
口を閉じているときは、オトガイ筋が常に緊張した状態です。オトガイ筋の緊張は、顎の梅干しシワの原因になります。
梅干しシワが気になる人は、前歯がずれなく噛み合っているか、確認してみて下さい。
梅干しシワを治す方法
顎にできる梅干しシワを気にする人は多いです。皮膚のたるみが原因のシワであれば、化粧品や顔の周りのストレッチで改善できる可能性はあります。
ただ、歯並びや骨格が影響して、オトガイ筋が緊張して梅干しシワができているケースは、自分で改善するのは難しいです。
オトガイ筋の緊張が原因の梅干しシワを改善する方法を、紹介します。
歯列矯正
顎の梅干しシワの原因が、出っ歯や噛み合わせなど歯に問題がある場合は、歯列矯正を検討してみましょう。
実際に歯並びが梅干しシワの原因か否かは、歯科医の判断も必要になりますが改善できる可能性は高いです。
一言に歯列矯正といっても、ワイヤー矯正やインビザラインなど治療方法はいくつかの種類があり、歯科医の判断で患者さんに適した方法で治療をします。
歯列矯正は保険適用外のため実費での治療です。費用は治療方法によりますが、30~100万円ほどを目安にして下さい。
顎の外科手術
顎が突き出ている・後退している・左右に大きくずれているといった場合は、歯列矯正では対応が難しいです。
この場合は、外科手術で顎の骨を動かしたり削ったりすることで、位置を調整する方法があります。
歯列矯正よりも短期間で理想に近い形に、治療することが可能です。ただし、入院が必要になりますし、手術ですから精神的にもハードルが高くなります。
食事も術後しばらくは、硬いものが食べられません。費用は実費で150万以上かかりますが、「顎変形症」と診断されれば、保険治療が可能です。
ボトックス注射
ボトックス注射は、ボツリヌス菌を注入することで筋肉の緊張を和らげる効果があります。
食いしばりなど、顎に力を入れる癖がある人はボトックス注射で改善が可能です。梅干しシワに、歯並びや骨格が関わっていない人にはおすすめです。
保険は適用されません。費用は1回2~3万円。1回で2~3ヵ月効果が持続します。効果が切れるタイミングで、再度ボトックス注射をするのです。
これを2~3回繰り返して、トータルで1年ほど治療を続けます。歯列矯正や外科手術に比べて安価で、手軽に治療が可能です。
歯列矯正で梅干しシワを改善するまでの流れ
歯列矯正で梅干しシワを改善するためには、まずは矯正専門の歯科医で歯の状態を確認してもらいましょう。
まずは、矯正専門の歯科医でカウンセリングを行います。梅干しシワの原因が歯並びにあるのかを、ここで相談をして下さい。
ここで、治療方針や費用について歯科医から説明を受けます。疑問点や不安なことは遠慮せずに聞いて、解決しておきましょう。
治療を始める前には、レントゲンや口腔内の撮影などの精密検査を行い、患者さんの歯の状態を確認します。
結果に基づいて、治療方法を歯科医が最終的に判断するのです。治療方針が決まったら、歯型を取る・歯を削るなど、矯正のための準備をします。
準備が完了したら、矯正治療の開始です。治療期間は矯正方法によって変わりますが、2~3年を目安にして下さい。治療中は定期的に通院します。
歯列矯正の期間が過ぎたら、それで終わりではありません。その後は歯の後戻りを防ぐために、リテーナーという装置をつけます。
この期間を保定期間といい、1~2年ほど矯正で動かした歯が固定されるのを待つのです。保定期間が終わったら、矯正治療も完了します。
梅干しシワの原因が歯並びであれば、矯正治療が終わったころには改善される可能性があります。
梅干しシワを歯列矯正で治すなら
梅干しシワの改善に歯列矯正を検討する場合、まずは信頼できる歯科医で相談をしてみて下さい。
矯正専門の歯科医が常駐するクリニックであれば、安心です。梅干しシワに歯並びが関わっているか、歯科医で正確に判断してもらいましょう。
Webから簡単に無料相談の予約が可能です。気軽に申し込んでみて下さい。
まとめ
顎にできるボコボコした梅干しシワ。特に女性などは見た目が老けて見えるため、気になるものです。
梅干しシワは、歯並びや顎の後退などが原因であるケースも多くあります。口が閉じにくいと感じた場合は、その可能性が高いです。
シワの改善には美容整形外科での治療もあります。しかし、顎の梅干しシワであれば歯列矯正でも改善できる可能性も高いです。
歯列矯正で歯並びを整えることは、健康にも繋がります。梅干しシワがある人で、口が閉じにくいなどの症状がある場合は、一度歯科医で相談をしてみて下さい。