【監修:青山健一】
目 次
口元は想像以上に人から見られているパーツです。シワや歯並びは、見た目年齢や印象まで大きく左右してしまいます。
男女問わず多く挙げられる口元の悩みといえば、出っ歯、そしてほうれい線も定番です。そんな出っ歯とほうれい線には、実は切っても切り離せない関係性があります。
この記事では、ほうれい線の原因・出っ歯だとほうれい線が目立ちやすくなる理由・出っ歯の矯正でほうれい線は薄くなるか・出っ歯の歯列矯正の方法などをご紹介します。
ぜひご参考にしてください。
ほうれい線が濃くなる原因
シワのように見えているほうれい線ですが、実際には、頬と口元の境目あたりに誰にでもある段差が目立ってしまっているものです。
そのため、ほうれい線が全くない人というのは、年齢や性別を問わず実は存在しません。とはいえ、目立つ人・目立たない人の差が顕著に現れてしまうケースは多く見受けられます。
ほうれい線が濃く見えてしまう主な原因は頬のたるみ・肌の乾燥・うつむきがちな姿勢の3点です。下記にそれぞれ詳しくご紹介します。
頬のたるみ
頬のたるみはほうれい線が目立つ直接的な原因です。ほうれい線の正体はシワではなく影のようなもので、口元と頬の境界線あたりの段差が影になって、濃いシワのように見えています。
頬がたるむと口元との段差が深くなり影ができやすく、結果としてほうれい線が濃くなってしまうのです。
頬のたるみは表情筋と密接に関係しています。ほうれい線を目立たせたくないがために笑顔も控えめになってしまう人もいますが、表情筋の衰えにつながってしまい悪循環になる原因です。
笑顔や豊かな表情を心がけたり、表情筋のトレーニングを行うなどして頬をリフトアップさせるように心がけましょう。
肌の乾燥
肌の乾燥もほうれい線の濃さに深く関係しています。乾燥して肌のキメが乱れることは、小じわができていく原因です。
そもそもほうれい線ができる口まわりは表情の変化で皮膚が動きやすく、小じわに気をつけたいパーツです。乾燥を放置することで小じわが定着し、ほうれい線として目立ってしまいます。
肌が潤えばキメも整いハリ感も出るため、ほうれい線ケアとしても保湿は必須です。
季節を問わずに保湿・紫外線対策を心がけ、水分と油分のバランスの整った健康な肌を目指しましょう。
うつむきがち
見落としてしまいやすいのですが、うつむきがちな姿勢もほうれい線を濃くしてしまいます。
前述したように、頬のたるみや肌の小じわがほうれい線を深く濃く見せる原因です。うつむきがちだと、重力によって頬がたるんでしまいます。
姿勢が悪ければ、無意識のうちに毎日長時間重力に引っ張られてしまうため、せっかく笑顔で過ごしたり表情筋を動かしていてもたるみやすいのです。
また、横向きで眠る癖がある場合もほうれい線が濃くなりやすいです。やはり重力によって頬がたるんでしまうため、寝ている間にシワが深く定着していってしまいます。
自分では気付きにくいところではありますが、正しい姿勢は美しさにも健康にも大切です。ぜひ意識して過ごしてみてください。
出っ歯だとほうれい線が目立つ理由
出っ歯だとほうれい線も目立ってしまう、ということが多々あります。歯並びに加えてほうれい線までがコンプレックスとなると、本人にとって深刻な場合が多いのも当然です。
出っ歯の場合にほうれい線が目立ちやすい大きな理由としては、口元が通常よりも突出しているため・口呼吸になりやすいせいで表情筋が低下するための2点が挙げられます。
下記にそれぞれの理由について解説していきます。
口元の突出
出っ歯の人は、歯だけでなく骨格から口元が突出してしまいます。
ほうれい線の濃さは頬と口元の段差が大きく関係しています。口元が突出している方が段差が大きくなるため、ほうれい線が濃く見えやすいのです。
また、口元が前に突出していることで、笑ったり口を閉じたりと表情を動かすたびに肌が引っ張られます。
そのため、皮膚のたるみやシワにつながりやすく、結果としてほうれい線も目立ってしまう可能性が高いです。
口元の突出は、出っ歯の歯列矯正を行うことで同時に改善することが期待できます。出っ歯やほうれい線が気になる場合は、ぜひ矯正歯科の専門医にご相談ください。
口呼吸による表情筋の機能低下
出っ歯の人の場合は、口を閉じにくいせいで無意識のうちに口呼吸になっている傾向があります。
口呼吸が習慣化していると、知らず知らずのうちに顔に力が入っていない状態が続きます。
結果として表情筋の衰えにつながるため、頬がたるんでしまいほうれい線も目立ちやすくなるのです。
口呼吸になっているかどうかは気付きにくいものですが、自分で気をつける必要があります。ぜひ一度意識してみてください。
出っ歯でどうしても口が閉じにくい場合、改善するにはやはり歯列矯正が近道です。下記のリンクからは専門医による無料相談の予約ができるため、ぜひご利用ください。
出っ歯とほうれい線には関連性がないという声も
ほうれい線が表れるのはあくまでも皮膚上であるということから、「歯並びとの関連性はない」とする声もあります。
実際のところ、直接的な原因は皮膚の乾燥によるシワ・表情筋の衰え・頬のたるみです。そのため、歯並びの良い人でもほうれい線が気になるケースは多々あります。
とはいえ、前述したように、出っ歯であるがゆえにそれらの変化が起こりやすくなるのも事実です。
出っ歯の人の場合は、歯列矯正と皮膚のケアの両面からアプローチすることがほうれい線の改善につながります。
出っ歯の矯正をするとほうれい線が目立つ?
出っ歯や八重歯などの前に突出している歯並びを矯正治療した場合、ほうれい線が目立ちやすくなることが稀にあります。
口元が突出していたことで伸びていた皮膚が、骨格のバランスが整うことでたるんでしまうことが大きな理由として考えられます。また、表情筋が緩んでいる可能性も高いです。
とはいえ、歯列矯正をしたことでほうれい線が薄くなるケースも多々あるため、実際は個人差が大きいといえます。
歯列矯正後にほうれい線が目立ってしまうのを防ぐには、歯列矯正と並行して表情筋のトレーニングを行うのがおすすめです。
歯並びが徐々に整っていくのと同時にたるみを改善し、魅力的な口元を手に入れましょう。
出っ歯の矯正をするとほうれい線は薄くなるのか
出っ歯を歯列矯正で治療した場合、ほうれい線が薄くなるケースも多々あります。
その理由として、口元の突出がなくなることで表情筋の機能が改善する点が大きく、加えて自分でも表情筋や肌のセルフケアも行なっている場合が多いです。
せっかく歯並びを整えても、ほうれい線が目立ってしまっては理想の口元になれません。
素敵な口元を目指すために歯列矯正による表情筋の機能改善とセルフケアはどちらも大切なポイントのため、下記に詳しくご紹介します。ぜひご参考にしてください。
表情筋の機能改善
出っ歯の人の場合は口元が前に突出しているため、表情筋がうまく機能していないケースが多いです。
とくに無意識のうちに口呼吸になっていると口元の力が抜けている時間が長くなるため、表情筋が衰えてしまい頬がたるみます。
また、どうしても突出した口元が原因で口が閉じにくいため、意識して口を閉じている場合でも皮膚の伸縮範囲が大きくなってたるみにつながる原因になっているのです。
歯列矯正を行うことで口元の骨格・歯並びが整い、口呼吸になったり無理に口を閉じる必要もなくなります。
結果的に表情筋の機能に伴って頬や皮膚のたるみが改善され、ほうれい線も薄くなる効果が期待できます。
セルフケアも大切
ほうれい線が気になるのであれば、歯列矯正に伴ってぜひ行なっていただきたいのがセルフケアです。表情筋は筋肉のため、エクササイズで鍛えることができます。
表情筋のエクササイズはそれほど難しいものではありません。口を大きくあいうえおの形に動かしたり、舌を動かしたりするなどの方法がポピュラーです。
簡単な動きのため、お風呂やトイレなど人に見られないタイミングであればいつでも気軽に実践できます。
表情筋が衰えていると軽いエクササイズでも予想以上に顔が疲れるため、驚く人も多いです。
また、肌の乾燥はシワの発生につながり、ほうれい線が目立ちやすい原因になります。肌質に合った保湿を行い、水分量と皮脂のバランスが整った健康な皮膚を目指しましょう。
出っ歯の矯正方法
歯列矯正にはいくつかの方法があり、歯並びの症状や骨格によって適用されるものが変わります。
出っ歯の場合は、主にワイヤー矯正・ワイヤーによる裏側矯正・マウスピース矯正のいずれかから、症状や予算に合わせて選択します。
後悔しない結果を得るためには、自分の希望を考慮した上で専門医とよく話し合い、最適な治療法を選択することが大切です。
治療法について下記にそれぞれご紹介します。ぜひご参考にしてください。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は最もポピュラーな矯正治療の方法です。
ブラケットと呼ばれる装置をひとつひとつの歯に装着し、そこに通したワイヤーを調整しながら徐々に力を加えて歯を移動させ整えていきます。
奥歯から奥歯までしっかりと歯の移動をさせることができ、抜歯が必要なケースでも適用できます。
噛み合わせの調整もしながら治療を進められるため、全体的に歯を動かす必要の多い出っ歯の治療にも最適です。
裏側矯正
裏側矯正は、ワイヤー矯正を歯の裏側で行う方法です。通常、ワイヤー矯正は歯の表側にブラケットを装着するため、目立ちやすいというデメリットがあります。
裏側矯正であれば人からほとんど見えないため目立ちにくく、かつしっかりと歯を動かすことが可能です。
デメリットとしては、表側のワイヤー矯正よりも医師の技術が必要な上に手間暇もかかるため、費用が高くなるという点が挙げられます。
ワイヤー矯正をしたいけれど矯正装置が目立ってしまうのは避けたい、という人におすすめの方法です。
マウスピース矯正
マウスピース矯正はインビザライン矯正とも呼ばれ、透明なマウスピースを装着する方法です。
歯列矯正をしていることが一見わからないほど目立ちにくく、審美性の高さと手軽さから高い人気があります。
マウスピースは自分で取り外しができるため、歯磨きがしやすく虫歯になりにくいところも大きなメリットです。
デメリットとして、比較的軽い症状に適した治療のため、抜歯が必要・歯並びの症状が重症などの難しい治療の場合には治療できるクリニックが限られます。
マウスピース矯正の技術レベルは、クリニックによって差が大きいです。
また、マウスピースは取り外しができる分、扱いに注意が必要です。破損や紛失には十分気を付けましょう。
出っ歯の矯正は専門の歯科医に相談
出っ歯は重大なコンプレックスにつながり、顔の印象を大きく左右します。
ほうれい線が目立ちやすい・横顔のラインが気になる・出っ歯が気になって堂々と笑えない…などの悩みがあるなら、ぜひ歯列矯正を検討してみてください。
歯並びの問題点や骨格などは個人差の大きいところであるため、矯正歯科の専門医に相談するのがおすすめです。
下記のリンクからは専門医による無料相談の予約ができるため、お気軽にご利用ください。
まとめ
出っ歯とほうれい線の関係性についてご紹介しました。
歯列矯正は健康への影響はもちろんのこと、見た目のコンプレックスの改善にはとても効果的です。上記にご紹介したように、ほうれい線も同時に改善できる可能性は十分にあります。
矯正治療の方法もひとつではなく、個人個人に合った治療法を選択することが結果にもつながります。
出っ歯とほうれい線が気になるのであれば、まずはぜひ専門医に相談してください。最適な治療法を一緒に検討しましょう。