【監修:青山健一】
目 次
前歯が出ている自分のプロフィール(横顔)が嫌い、特に横顔のラインを見られるのが嫌いという方がたまにいらっしゃいます。
前歯が出ているためにきれいに見えないからです。
さらに物理的に口が閉じにくく、深刻なケースでは全身に影響を及ぼすこともあります。
この前歯のせいで性格まで暗くなってしまったり、引っ込み思案になったりしては一度きりの人生がもったいないです。
現在は出っ歯も気軽に矯正治療ができる時代になりました。最初の一歩が大変だと思いますが、
思い切って踏み出してみませんか。
出っ歯の人が気になる横顔のラインの特徴や出っ歯を防ぐ方法について歯科医が解説します。
出っ歯の人が気になる横顔のラインの特徴
出っ歯の人の横顔のラインはあまり良いものではありません。人によっては前歯の出たその姿はちょうど人類の祖先である猿人のようなビジュアルを連想しています。
お子さんに限らず大人でも出っ歯のためにあだ名を付けられて人前に出たくないなど内向的になったり深刻な場合には精神に影響を及ぼしたりすることも少なくありません。
しかし、いざ治療となると時間とお金の問題、それに何よりも治療への不安からやはり治療は諦めるか、二の足を踏んでしまう人も多いのではないでしょうか。
また、出っ歯は子供の頃に治さないと治らないと思われている方も多いようですが、現在は矯正治療の技術も格段に進歩しており大人になってからでも十分治療が可能です。
逆にいうと、大人になってから矯正のメカニズムをしっかり分かってから自分に合った治療を受ける方がうまくいくケースも多いといえます。
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出っ歯の種類
一口に出っ歯といっても色々な種類があります。それでは出っ歯の種類についてご紹介します。
上下顎前突
上下顎前突とは上下の前歯が共に前に傾斜している、あるいは上下の顎全体が前に出ていたりする歯並びの状態をいいます。
口が閉じにくくビジュアル的には口全体が前に出ている印象です。
猿人を思わせる横顔に見えることから特に女性の場合は精神的ダメージを受ける要因となります。
上顎前突
上顎前突は上顎の前歯が傾斜している、または上顎の前歯だけが出ている状態です。また、下顎が上顎に比べて小さいことで出っ歯に見える場合もあります。
下顎骨の後方回転を伴う上顎前突
下顎骨の後方回転を伴う上顎前突とは下顎が小さく、上顎の前歯が大きいため並びきれない状態の歯並びをいい、横から見ると下顎がない状態で、やはりビジュアル的には良くない印象になります。
出っ歯になる原因は?
出っ歯になる原因はいくつかありますが具体的に解説していきます。
遺伝的な要因
出っ歯の原因のひとつは遺伝によるものが広く知られており、親から子へ骨格自体が遺伝することで歯並びに影響することがあります。
前歯が前に位置していたり上下の顎の骨のバランスが悪かったりすると出っ歯になるようです。
爪を噛む癖
爪を噛む癖も出っ歯の原因になります。また小さなお子さんの指しゃぶりも要注意です。
普段、何気なく繰り返される癖が原因で上顎の前歯が圧迫されて前に出たり、下顎が下がったりしてしまうことがあるため、お子さんにそのような癖がある場合は止めさせましょう。
早期に悪い癖を止めれば、出っ歯になるのを回避できる場合もあります。
舌癖
舌に癖がある場合も同様に歯に悪い影響を及ぼします。
例えば舌を前に出すような癖がある場合は要注意です。上顎の前歯が舌によって圧迫されることにより、前に出てしまう場合があります。
お子さんにそのような舌癖があるのかどうかを見極めることは難しいですが、親御さんが気を付けてあげることで防げることも少なくありません。
出っ歯の矯正治療で横顔のラインは美しくなる
出っ歯の矯正治療と聞くと、とてつもない恐怖やリスクを感じるかも知れません。治療は出っ歯の状態によって、一人ひとり違うオーダーメイドのような治療を行います。
ひょっとしてとんでもない大手術になるのではと考える方も多いかもしれません。矯正治療はケースバイケースですがはっきりいって大変ですし痛い場合もあります。
確かにお金はかかりますが、今はデンタルローンなどの分割支払い方法も充実していて負担が軽減されているため安心です。
まず矯正治療は歯科医院選びが重要となります。虫歯治療の片手間で矯正をやっているようなところではなく矯正専門で技術の確かな医院を選んで施術すればほぼ完璧に治せます。
歯科医院選びによって治療の成功は決まるといっても過言ではありません。
上顎前突の治療は綿密な治療計画のあと、歯をきれいに並べるスペースを作るため必要に応じて数本の健康な歯を抜歯しなければならない場合も少なくありません。
昔はブラケットを接着剤で装着しワイヤーを通しましたが、今ではインビザラインといういわゆるマウスピース矯正が一般的です。
治療中の審美性が気になる方は、インビザラインを利用すれば治療をしているのが周囲に分かりにくく、心理的な問題もクリアできるため矯正治療へのハードルがぐっと低くなります。
そして数ヶ月から数年後には、歯槽骨の新陳代謝の関係で歯が動き歯並びもきれいになり、気になっていた横顔が整うことで自信を持って人と接すようになれます。
矯正治療のおかげで得られる心理的なメリットは計り知れないものがあり、性格も明るくなって積極的に行動できるようになった人も少なくありません。
出っ歯の矯正治療で改善されること
それでは出っ歯の矯正治療で改善されることについて解説します。
体のバランスが整う
また、不思議なことに出っ歯を治療すれば、身体のバランスが整う場合もあります。
なぜ、出っ歯と身体が関係あるのかというと、よく噛めないことで消化吸収が悪くなったり、かみ合わせが悪くなったりすることで身体全体のバランスに影響してしまうからです。
出っ歯の治療をして、歯並びをきれいにすることは審美的な問題だけでなく頭痛・腰痛・めまい・肩こりといった身体的な問題も解決してくれる場合があります。
出っ歯を防ぐために気をつけたいこと
それでは、出っ歯を防ぐために日頃から気を付けるべき点について紹介しましょう。
リップトレーニング
出っ歯を防ぐために気をつけたいことはリップトレーニングです。これは舌が正しい位置にあるかどうかを確かめるというもので、通常は上顎の裏にくっついているのが正解です。
ぼーっとテレビを見ている時や、電車などに乗っている時に舌はちゃんと所定の位置にありますか?
もし所定の位置にない時は呼吸方法に問題があるといえます。今は鼻呼吸になるように矯正テープなどを使って口腔筋機能療法(MFT)で矯正することが可能です。
また、子どもの場合はこの治療で矯正できる場合もありますが、大人の場合は矯正装置とMFTを組み合わせるケースも多くみられます。
日常の癖を直す
出っ歯にならないようにするためには、指しゃぶり・爪噛み・舌を前に出すような癖を止めることです。お子さんの場合は、親御さんが気を付けてあげることが重要になります。
出っ歯による横顔のラインが気になったら
出っ歯は横顔のプロフィールを悪くしてしまい、その人の性格まで暗くしてしまうことが多いです。
実は見た目だけでなく、深刻な場合には身体全体のバランスを崩してしまい、さまざまな疾病を発症することもあります。
しかし、矯正治療は怖くてできないとか、お金がかかるから我慢してしまうケースも多いのも事実です。
一方で思い切って治療することで、何をくよくよ悩んでいたんだろう、もっと早く治療すればよかったという人も大勢います。
出っ歯の矯正は、一昔前は気にはなっていても親の遺伝だからと諦めるのが一般的でしたが、今ではより健康で楽しい人生を選択したい人が増えて治療に踏み切る人も後を絶ちません。
もちろん、矯正治療を選択するのは患者さん自身です。
そして何よりも矯正治療の技術が昔とは違い格段に進歩していて何歳になっても人に気づかれず理想の歯並びに矯正できます。
出っ歯のために横顔のラインが気になるという方がおられましたら、一度矯正治療を考えてみましょう。
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まとめ
出っ歯の人が気になる横顔のラインの特徴と簡単な治療方法や改善できること、さらに出っ歯を防ぐために日頃から気を付けたいことを解説しました。
出っ歯は両親から遺伝する先天的なものから後天的なものまであります。しかし、矯正治療の技術は日々進歩しており大人になってからでも十分治療が可能です。
もちろん骨が柔らかい子どものうちに治療を受けるとさらに治療がしやすく治療期間も短くて済むということになりますが諦める必要はありません。
出っ歯を気にするあまり消極的になったり人前で思いっきり笑ったりできないのはもったいないです。
チャンスがあっても歯を気にするあまり引っ込み思案にならないためにも矯正治療を考えてみてはいかがですか。
矯正治療には少しの勇気が必要になりますが一度矯正歯科の専門家に相談しましょう。