【監修:青山健一】
目 次
歯並びが悪くなったと感じることはありませんか?歯並びが悪くなると身体への影響などを引き起こすリスクがあります。
歯並びが悪くなった原因は何か?悪くなった歯並びを治すには、どのような治療方法があるのかなどの不安や疑問は付き物です。
ですが、原因や治療方法を事前に知っておけば、安心して治療に踏み出せます。
歯並びが悪くなる原因や悪くなった歯並びが引き起こす身体への影響・治療方法を紹介します。
歯並びが悪くなる原因
歯並びは、第1印象を大きく左右するため「綺麗な歯並び」に憧れる方が少なくありません。
また、歯並びが悪いと汚れが溜まりやすい状態になるため、虫歯や歯周病になりやすいです。
そのほかにも下記のようなデメリットがあります。
- 発音が悪くなる
- 肩こりや頭痛になりやすい
- 歯並びの悪さに対するストレス
歯並びの悪さは、先天的な原因の他に下記の4つがあげられます。
- 歯ぎしり
- 歯周病
- 親知らず
- 矯正後の後戻り
歯並びが悪くなる4つの原因を解説します。
歯ぎしり
歯ぎしりは、歯並びが悪くなる原因の1つです。歯ぎしりは寝ているときにしている方が多いですが、クセになると起きていても歯ぎしりをすることもあります。
歯ぎしりの原因は、ストレスが原因といわれていますが、はっきりした原因はわかっていません。
歯ぎしりの長期化・過度な歯ぎしりは、歯や歯のエナメル色素を損傷し、虫歯や知覚過敏を引き起こします。
歯が損傷すると、噛み合わせが悪くなるため結果的に歯並びが悪くなるのです。
歯周病
歯周病も、歯並びが悪くなる原因です。歯周病は、歯茎や歯の骨が溶ける病気です。歯周病になると、歯の骨が弱くなるため歯がグラついたり動きやすくなったりします。
また、歯周病によって抜歯した場合、しっかり処置を施さないと抜歯したスペースにまわりの歯がズレてしまうことがあります。
グラつく歯や空いたスペースがあると、まわりの歯が寄ってくるため歯並びが悪くなるのです。
親知らず
歯並びが悪くなる原因に、親知らずがあります。親知らずは、1番奥にある大人になってから生えてくる永久歯です。
人間のあごは年々小さくなり、親知らずが生える十分なスペースがないため、斜めに生えたり横向きに生えたりします。
親知らずは、スペースがないのに生えてこようとするため何年もの間、他の歯を押すため歯並びが悪くなります。
大人になってから歯並びが悪くなったと感じる場合、親知らずが原因になっていることもあるのです。
矯正後の後戻り
矯正後の後戻りも歯並びが悪くなる原因の1つです。
矯正は歯並びを良くする治療方法です。矯正装置を取り外すと、歯の骨が安定しないため動きやすい状態になります。
そのため、矯正後の歯の放置や歯の骨が安定していない状態での食事・口やあごの動かし方によって、せっかく綺麗になった歯並びが後戻りしてしまうのです。
また、マウスピースなどの矯正装置の装着方法の間違えや怠りも、後戻りの原因になります。
矯正装置を装着していない期間ができると、歯が元の位置に戻ろうとして後戻りすることもあるため、矯正装置の取り扱いには注意が必要です。
歯並びが悪いと感じたら、下記のリンクから無料相談をご利用ください。
歯並びは遺伝も影響する
歯並びは、遺伝も大きく影響しています。歯並びが悪くなる原因の大半は遺伝ともいわれます。
遺伝は、骨格が親から子へ継承されるため、歯並びにも影響していると考えられるのです。
そのため、父・母のどちらかが、出っ歯・歯の大きさが不揃いなどの場合、遺伝すると考えられます。しかし、誰もが必ず遺伝するわけではありません。
また、小さい頃はなんともなくても、歯が生え揃った後や大人になってから、親の歯並びと似ていると感じることもあります。
歯並びの悪化が身体に及ぼす影響
歯並びの悪化は、体に影響を及ぼします。体に影響が出ると私生活や仕事にも支障がでるため、注意が必要です。
歯並びの悪化が体に及ぼす3つの影響を解説します。
虫歯や歯周病のリスクが上がる
歯並びの悪化は、虫歯や歯周病のリスクを上げます。
歯並びが悪いと、歯ブラシが届かない場所ができてしまうため、汚れや細菌を綺麗に落とせません。歯ブラシが十分に行われないと歯垢が溜まり、虫歯を引き起こします。
また、歯垢は唾液と混ざると、歯周病を引き起こす歯石に変わります。歯石を除去できないと歯茎が炎症を起こし、歯周病になってしまうのです。
虫歯と歯周病は、歯科医での治療が必要で手遅れになると抜歯が必要になり、結果的に自分の歯を失うことになります。
歯並びが悪化した場合、虫歯や歯周病のリスクが上がることを理解しておきましょう。
顎関節症の原因になる
顎関節症は、歯並びの悪化が影響しています。顎関節症の特徴は下記の通りです。
- 耳の手前にある顎関節が痛む
- 口を大きく開けられない
- 口を開くとき骨が鳴る
顎関節症の症状は人によって違い、たまに発症する人もいれば生活に支障が出る人もいます。
また、重症の顎関節症だとあごがうまく機能できない場合もあります。
顎関節症は、ストレス・歯ぎしり・強い食いしばり・事故などによる外傷などで引き起こされますが、噛み合わせの悪さも原因の1つです。
歯並びの悪さは、噛み合わせを悪くします。そのため歯並びが悪化した場合、顎関節症に注意が必要です。
頭痛やめまいを引き起こす
歯並びの悪化は、頭痛やめまいを引き起こすリスクがあります。
歯並びが悪いと、噛み合わせが悪くなったり偏った噛み方になったりするため、食事のときあごに負担がかかっています。
首のまわりにはたくさんの筋肉があり、あごのまわりの血行不良は肩や首の血行不良に繋がります。
肩や首の血行が悪くなると肩こりのような症状になるため、結果的に頭痛やめまいを引き起こします。
歯並びが悪化すると、頭痛やめまいを引き起こす原因になる可能性が高いです。頭痛やめまいが多くなると生活に支障をきたす場合もあるため、歯科医への相談をおすすめします。
歯並びの悪さが気になる・身体への影響が心配という方は、下記のリンクから無料相談をご利用ください。
悪くなった歯並びは自分で治せる?
悪くなった歯並びは、自分では治せません。矯正治療は時間とお金がかかるから面倒・矯正治療は怖いなどの理由で、自分で治そうと考えている人は注意してください。
市販されているマウスピースの使用や口のまわりの筋肉のトレーニングは、多少の歯並びの改善には繋がりますが十分な効果は期待できません。
また、無理矢理歯を動かそうとすると歯や神経に負担がかかるため、歯の寿命を縮めてしまいます。
歯並びを綺麗に整えるためには、専門的な知識と治療が必要なため、歯科医での矯正治療がおすすめです。
矯正治療にはさまざまな種類がある
矯正治療にはさまざまな種類があり、歯並びの状態に合わせて歯科医と相談しながら治療方法を選択します。
矯正治療の3つの矯正方法を紹介します。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、ご自身の歯に合わせて作った透明なマウスピースを装着し歯列を矯正する治療方法です。
治療の進行に合わせてマウスピースを交換しながら歯を移動させ、綺麗な歯並びに矯正します。
マウスピース矯正は、装着していても目立たないため矯正治療していると周りに気づかれにくいです。また、装着したマウスピースは、自分で取り外しが可能です。
食事のときは取り外せるため、いつも通りの食事が楽しめるほか、マウスピースに食べ物が挟まる心配がありません。
また、マウスピースを装着するだけなため、痛みが少なく装置による外傷のリスクも抑えられます。
マウスピースの自己管理が必要ですが、マウスピース矯正はメリットが多いため矯正方法の中でも人気があります。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、ブラケットという矯正装置を歯に装着し、ブラケットにワイヤーを通して歯を移動させる矯正方法で、どんな歯並びにも対応できます。
ワイヤー矯正に使用するブラケットとワイヤーは、銀・白・透明などの種類がありますが、白や透明の物は目立ちにくいため人気です。
また、歯の前側にブラケットとワイヤーを装着する表側矯正と、歯の裏側に矯正装置を装着する裏側矯正があります。
裏側矯正は矯正装置は目立ちませんが、高度な技術が必要な矯正方法です。
ワイヤー矯正は、種類によって矯正期間や治療費用が異なるため、治療前に歯科医とよく相談してください。
部分矯正
部分矯正は、一部の歯だけを矯正する治療方法です。歯全体の矯正に比べると本数が少ないため、治療期間が短く治療費用も抑えられます。
また、一部分だけの矯正なため、歯を動かしたときの痛みも少ないです。
部分矯正は、出っ歯・すきっ歯・軽度の反対咬合・一部の歯だけガタガタなどの場合に行いますが、入学・就職・結婚などの前に治療する方が多いです。
部分矯正は、マウスピース矯正・ワイヤー矯正どちらでも対応できます。気になる歯だけを矯正したい方、費用や治療期間を抑えたい方は、部分矯正の検討をおすすめします。
矯正を受ける時の注意点
矯正を受けるには、いくつかの注意点があります。矯正中にトラブルがあっても落ち着いて対応できるよう、注意点を事前に知っておきましょう。
矯正を受けるときの2つの注意点を解説します。
治療費が高額になることがある
矯正治療は保険が適用されないため、普通の歯科治療に比べて治療費がかかります。
治療費の相場は10万円~100万円以上と幅があり、治療を行う歯科医院・歯並びの状態や矯正方法によって異なります。
また、治療費の支払い方法も歯科医院によって違いますが、デンタルローンや分割払いが利用できる歯科医院がたくさんあるため、治療前に歯科医院に確認してください。
矯正後に後戻りすることがある
矯正治療は、後戻りがあることを念頭に置いておきましょう。
後戻りとは、矯正治療を行った後歯並びが戻ってしまうことです。矯正後に矯正装置を取り外した歯は、安定していないため元の位置に戻ろうと再び移動を始めます。
そのため、矯正装置を外した後は、リテーナーという後戻りを防ぐ装置を装着します。リテーナーの装着を怠ると、後戻りを引き起こしてしまうのです。
また、下記のような癖がある人は注意が必要です。
- 口呼吸
- 頬杖
- 唇の巻き込み
- 横向きやうつ伏せ寝
これらの癖があると、頬からの圧力がかかります。矯正後の安定していない状態の歯に圧力がかかると、後戻りする可能性が高くなるのです。
歯並びが悪くなったと感じた時は専門医に相談を
歯並びが悪くなると身体にさまざまな影響を及ぼすため、専門医への相談をおすすめします。
矯正治療は、治療期間が長い・治療費がかかる・痛みが心配など不安がつきものです。また、身近に矯正治療した人がいないとどんな治療を行うのかもわからないと思います。
矯正治療は、素人が行えるほど簡単な治療ではありません。歯科医院へ行くのが面倒・怖いなどの理由で自分で矯正しようと行動するのは危険です。
専門医は、矯正治療に関する知識や経験が豊富なため、矯正治療に関する不安や相談を快く聞いてくれます。
歯並びが悪くなったと感じたら、まずは専門医へ相談し、不安や疑問を解消してから矯正治療を始めましょう。
まとめ
歯並びが悪いと、第1印象が気になるだけでなく、虫歯や歯周病のリスクが上がる・顎関節症や頭痛やめまいが起きる原因になり身体に影響を及ぼします。
また、歯並びが悪化するにつれて、治療期間が長くなったり治療費が嵩んだりとデメリットが増えてしまいます。
歯並びが悪くなったと気づいたら、早めに歯科医へ相談し矯正治療を検討してくださいね。