【監修:青山健一】
目 次
矯正治療の方法の1つであるインビザライン・フルという言葉を聞いたことがある人は多いはずです。
矯正治療の方法はさまざまあり、全ての矯正治療で特徴が一緒なわけではありません。インビザライン・フルにも特徴があり、インビザライン・フルで矯正治療を行うメリットが存在します。
そこで今回は、インビザライン・フルでの矯正治療を行いたい人に向けてインビザライン・フルの特徴や、インビザライン・フルのメリットについて紹介します。
インビザライン・フルの特徴を解説
インビザライン・フルは、インビザラインという種類のなかの1つであり、透明なマウスピースを使って歯の矯正治療を行うマウスピース矯正の1つです。
インビザライン・フルはインビザラインのなかでも矯正治療に時間がかかる歯並びだった場合に使用されます。
なぜなら、インビザライン・フルは矯正器具を無制限に作成できるからです。
この無制限に矯正器具を作成できる特徴がインビザライン・フルにはあるため、今までマウスピース矯正で治療が難しかった歯並びでも透明なマウスピースを使って矯正治療ができます。
もちろん、全ての歯並びに対してインビザライン・フルで矯正治療を行えるわけではないため、歯科医に相談してみてください。
インビザライン・フルのメリット
インビザライン・フルのメリットは、3つあります。メリットを理解して、インビザライン・フルの素晴らしさを理解しましょう。
アライナーの枚数が無制限
インビザライン・フルのメリットの1つ目は、アライナーの枚数が無制限なことです。アライナーとは、インビザライン・フルで使用される矯正器具であるマウスピースです。
インビザラインには、インビザライン・ライトやインビザライン・ファーストとさまざまな種類があり、アライナーの製作数が決まっています。
例えば、インビザライン・ライトは14枚のアライナーしか作成できません。
しかし、インビザライン・フルは無制限でアライナーを作成できるため、長期間かかる矯正治療にも対応しています。
そのため、インビザライン・フルは矯正治療に長時間かかる場合の歯並びでも対応できる可能性が高いです。
適応する症例が多い
インビザライン・フルのメリットの2つ目は、適応する症例が多いことです。矯正治療の方法には大きく分けてワイヤー矯正とマウスピース矯正の2つがあります。
ワイヤー矯正は取り外しができないというデメリットがありますが、ワイヤーを調整することでさまざまな症例にも対応可能です。
マウスピース矯正は目立ちにくいや取り外しができるなどのメリットがありますが、作成できるマウスピースに限りがあるため矯正治療を行える症例が限られていました。
インビザライン・フルはアライナーというマウスピースを制限無しで作成できるため、今までのマウスピース矯正で難しかった症例にも対応できます。
治療期間の延長
インビザライン・フルのメリットの3つ目は、治療期間の延長です。
矯正治療は、思ったように歯が移動しなかったり予想以上に歯が動いてしまったりなどのトラブルが生じる場合があります。
そのような場合は、矯正治療の期間を延長しトラブルに対応します。追加での矯正治療となると、別途費用がかかる可能性も高いです。
しかし、インビザライン・フルは追加治療保証が5年間もあるため、何かトラブルがあっても費用が追加でかからずに対応できます。
インビザライン・フル以外のラインナップ
インビザライン・フルは、インビザラインという矯正治療方法のなかの1つの種類です。
インビザライン・フルだけしかインビザラインの治療方法ではないと思っていると、本当に自分にあった治療方法を選択できないかもしれません。
そのため、インビザライン・フル以外の矯正治療の方法を知りましょう。
インビザライン・モデレートパッケージ
インビザライン・モデレートパッケージは、アライナーを最大26枚作成できる矯正治療の方法です。
14枚のインビザライン・ライトと無制限のインビザライン・フルの中間として新設された矯正方法です。26枚あればかなりの症例で適用できます。
インビザライン・フルまでしなくてもいい患者様には治療費もリーゾナブルになります。
インビザライン・ライト
インビザライン・ライトは、アライナーを最大14枚作成できる矯正治療の方法です。
14枚のアライナーで矯正治療が完成できるような軽度な歯並びで、インビザライン・ライトは矯正治療を行えます。
しかし、14枚のアライナーで治療が終わらない歯並びの場合はインビザライン・ライトでの矯正治療は行えません。
インビザライン・Go
インビザライン・Goは、アライナーを最大20枚作成できる矯正治療の方法です。
矯正治療は、基本的に長くかかります。しかし、インビザライン・Goは短い期間で矯正治療が終了できるのがメリットです。
しかし、奥歯を動かせません。
そのため、インビザライン・Goは奥歯を動かさないときれいな歯並びにならない症例の場合は、適応にはなりません。
インビザライン・ファースト
インビザライン・ファーストは、子どもを対象としたインビザラインの矯正治療の方法です。
具体的には、永久歯と乳歯が両方混ざった状態で行う矯正治療です。矯正治療の期間としては、大体半年から1年半程度といわれています。
すべてのインビザラインに共通するメリット
すべてのインビザラインに共通するメリットを4つ紹介します。
もちろんインビザライン・フルのメリットでもあるため、インビザライン・フルでの矯正治療を行いたい人も参考にしてください。
装置が目立ちにくい
装置が目立ちにくいことが、インビザラインのメリットの1つ目です。
矯正治療といったら、ワイヤー矯正を思い浮かべる人も多いはずです。しかし、歯の表面にワイヤーをつけて行うワイヤー矯正だと、どうしても矯正器具が目立ってしまいます。
そのため、矯正器具をみせたくない人はなかなか矯正治療に踏み出せませんでした。
しかし、インビザラインは透明なマウスピースを着用して矯正治療を行うため、矯正治療器具が目立ちづらいです。
そのため、矯正治療をしているのをあまり見せたくない人にインビザラインはおすすめです。
取り外しできる
取り外しができることが、インビザラインのメリットの2つ目です。インビザラインはマウスピースで矯正をするため、取り外しができます。
そのため、歯磨きや食事をするときにマウスピースを外せるため、歯の汚れを落としやすかったり食べカスが残りづらかったりなど虫歯や歯周病のリスクを減少させます。
痛みが少ない
痛みが少ないことが、インビザラインのメリットの3つ目です。矯正治療で痛みを感じる理由は2つあります。
1つ目の理由は、歯を移動させるための歯に加わるストレスから痛みを感じるからです。2つ目の理由は、矯正器具が口の中で当たって痛みがでるからです。
マウスピース矯正では、一度で歯に与えるストレスが減ります。また、マウスピースはワイヤーよりもボコボコしていないため、口の中を痛める可能性も少ないです。
そのため、個人差はありますがワイヤー矯正よりもインビザラインの方が痛みを感じづらいです。
金属アレルギーでも安心
金属アレルギーでも安心して行えることが、インビザラインのメリットの4つ目です。
ワイヤー矯正で使用するワイヤーは、金属アレルギーの人でも反応しづらい物質で作られています。しかし、金属アレルギーの症状が強い場合は、不安な人も多いはずです。
そのような方は、インビザラインがおすすめです。インビザラインで使用する矯正器具には金属を使用していないため、安心して矯正治療を行えます。
インビザライン・フルの費用相場
インビザライン・フルの費用相場は、80万円~100万円程度です。
矯正治療の相場としては、歯並びの状況によって差があるため一概にいえませんが60万円~100万円程度といわれているため、そこまで高いわけでもありません。
インビザラインだけで考えると、インビザライン・フルは費用が高い方に分類されます。インビザライン・ライトは50万円程度、インビザライン・Goは45万円前後です。
この費用の差は、インビザライン・ライトやインビザライン・Goでは対応できない症例でもインビザライン・フルは対応できるからです。
実際の費用は各歯科医院によって異なるため、正確な費用が知りたい人は歯科医院に聞いてみましょう。
インビザライン・フルはインビザライン・コンプリヘンシブに
インビザライン・フルは、インビザライン・コンプリヘンシブという名称に変更になりました。
歯科医院によってインビザライン・フルと記載されて案内されていたり、インビザライン・コンプリヘンシブと記載されて案内されたりする場合もあります。
インビザライン・フルもインビザライン・コンプリヘンシブも内容は一緒なため、インビザライン・コンプリヘンシブと案内されても慌てないようにしましょう。
インビザライン・フルによる歯列矯正を検討するなら
インビザライン・フルによる歯の矯正治療を検討するなら、まず歯科医院に行きましょう。
矯正治療の治療方法を決めるのは、歯科医です。インターネットでさまざまな矯正治療の方法を検索し調べても、自分の歯並びには適応にならない方法かもしれません。
そのため、歯科医にみてもらい自分の歯並びに合わせた矯正治療の方法を確認してください。
もちろん歯科医に相談するときに、「インビザライン・フルでの矯正治療を行いたいと思っている」と伝えるのは一切問題ありません。
歯並びの状況から、歯科医にインビザライン・フルじゃない矯正治療方法を勧められるかもしれません。
しかし、インビザライン・フルよりも費用も期間も比較的少ないインビザライン・ライトやインビザライン・モデレートパッケージでの治療が可能と判断される可能性もあります。
そのため、インビザライン・フルでの矯正治療を行いたいと思ったら、まず歯科医院に相談しに行きましょう。
こちらのリンクから、無料の矯正相談の予約ができます。
まとめ
インビザライン・フルは、インビザラインという矯正治療の方法のなかでも多くの症例に対応できる治療方法です。
基本的に作成できるアライナーの数に限りがありますが、インビザライン・フルには作成できるアライナーは無制限です。
この作成できるアライナーが無制限なため、さまざまメリットがインビザライン・フルにはあります。インビザライン・フルで矯正治療を行いたいと思ったら、歯科医に相談してみてください。
この記事の情報を参考に、矯正治療に一歩踏み出しましょう。