【監修:青山健一】
目 次
「片噛みをすると顔がゆがむから気をつけた方がよい」と聞いたことがある人もいると思います。
顔がゆがむと、印象が大きく変わってしまいます。そのため、顔がゆがみたくない人が多いはずです。
そこで今回は、片噛みが原因で起こる顔のゆがみが不安な方に向けて「片噛みによる影響」や「片噛みをする原因」について紹介します。
片噛みで顔がゆがむ人は多い?
片噛みが原因で顔がゆがむ人は、残念ながらいます。顔に限らず身体がゆがむ大きな原因は、左右差です。
例えば、骨盤のズレです。左右の筋肉の柔軟性が異なると骨盤に加わる負担が変わってしまい、左右にズレが生じます。
また、筋トレでも左右どちらか一方だけのトレーニングをしていると、トレーニングしている方だけ筋肉が太くなります。
片噛みとは、左右どちらか一方だけで噛んでしまっている状態です。そのため、片噛みは左右どちらかの顎や歯だけに負担をかけ左右差が生じ、顔がゆがむ可能性が高いです。
顔がゆがんでしまう原因は、片噛みだけではありません。例えば、筋肉の発達の左右差が原因だったり横向きに寝たときの顎のズレが原因だったりとさまざまな原因があります。
しかし、顔のゆがみの原因を自分でみつけるのは難しいです。そのため、顔がゆがんでいると気づいたら自分で判断せずに歯科医に相談しましょう。
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片噛みによる顔のゆがみの特徴
片噛みによる顔のゆがみの特徴は、顔の下側のゆがみです。
片噛みを行っていると、左右の顎が異なった方向に移動する可能性が高いです。例えば、左側で片噛みをしていると上の顎が左側に移動し、下顎が前側にズレます。
このような状態になってしまうと、顔のみた目がゆがみによって変わる場合が多いです。また、顎関節症のリスクも増加します。
しかし、数日の片噛みで顔がゆがむ可能性は低く、長期間の片噛みを放置していると顔がゆがみやすいです。
そのため片噛みに早めに気づき対処することが大切です。
片噛みによる影響
片噛みを長期間続けると、身体にさまざまな影響を与えます。身体に与える代表的な影響を3つ紹介します。
長期間片噛みを放置するリスクを知っておきましょう。
顔のゆがみ
片噛みによる影響の1つ目は、顔のゆがみです。
前項で説明してきた通り、片噛みを長期間行っているとどちらか一方の顎だけに負担がかかり顎がずれて顔がゆがんできます。
顔は人から一番みられる部分なため、身体よりも顔のゆがみが気になる人も多いです。
後で詳しく説明しますが、歯並びや噛み合わせが原因で片噛みになっている場合だと治るまで長期間かかります。
そのため、なるべく早く気づき原因を突き止めるのが大事です。片噛みをしていると感じた場合は、歯科医に相談してください。
姿勢が悪くなる
片噛みによる影響の2つ目は、姿勢が悪くなることです。人の身体は繋がっており、どこかがズレるとバランスをとるために無意識で身体の姿勢を変えます。
そのため、顔がゆがんできてしまうと顔には関係がない部分もゆがみ、姿勢が悪くなる可能性が高いです。
また、姿勢が悪いと自信がないようにみえるだけでなく、腰痛や肩こりにつながる場合もあります。
顎への負担
片噛みによる影響の3つ目は、顎への負担です。
片噛みをすると、顎にズレが生じる場合があります。ズレた状態で食べ物を噛んでいると顎に過度なストレスが加わります。
一度だけでは大きな問題にはなりにくいですが、長期間顎に過度なストレスを加え続けると顎関節症になる可能性が高いです。
顎関節症になってしまえば、何かを食べるときに痛みを感じて食事を楽しめない可能性が高いです。
片噛みの主な原因
片噛みの主な原因は3つあります。
片噛みの原因を理解すると、片噛みをしないように予防ができます。片噛みで顔がゆがまないための参考にしてください。
噛み合わせが悪い
片噛みの主な原因の1つ目は、噛み合わせです。
噛み合わせが悪いとしっかり食べ物を噛めません。そのため、左右どちらか一方の噛みやすい方で食べ物を噛んでしまい、片噛みを無意識で行ってしまいます。
噛み合わせが原因で片噛みが起きている場合、噛み合わせの治療をしないと片噛みは改善しません。
噛み合わせの治療は短期間で終了する場合もありますが、長期間かかる場合もあります。
歯並びが悪い
片噛みの主な原因の2つ目は、歯並びです。
歯並びが悪いと、左右どちらか一方の歯で噛みにくい場合があります。その場合、無意識で噛みやすい方で噛むようになってしまいます。
この場合は、矯正治療を行い歯並びをよくしないと片噛みの改善は難しいです。歯並びの治療は、何か月もかかる治療になる場合がほとんどです。
痛みがある
片噛みの主な原因の3つ目は、痛みです。
左右どちらか一方の側の歯が虫歯や歯周病になって痛みがある場合、痛みのない側の歯で噛むようになります。
また、左右どちらかのみが顎関節症になると虫歯や歯周病と同様に、顎関節症になっていない方で噛むようになります。
このような場合は、痛みの治療をしないと片噛みを改善できません。
顔のゆがみをチェックしてみよう
自分の顔がゆがんでいるか知りたい人も多いはずです。自分で顔のゆがみをセルフチェックできる方法を紹介します。
まず、左右の口角の高さをチェックしましょう。顔がゆがんでいると、左右どちらかの口角が高くなったり低くなったりしています。
また、片噛みをしている方の顎が痛くなりやすいです。そのため、左右どちらか一方の顎に痛みがある場合も顔もゆがんでいる可能性が高いです。
顔のゆがみは、原因によっては自分で改善するのはなかなかできません。
しかし、原因を自分でみつけるのは難しいため、セルフチェックでゆがみがあると感じた場合は自己判断せずに歯科医に相談して原因をみつけてもらいましょう。
片噛みによる顔のゆがみを治す方法
片噛みによる顔のゆがみを治す方法はたくさんあります。ゆがみを治す方法を理解し、自分の顔のゆがみを治すときの参考にしてください。
歯列矯正
歯列矯正は、顔のゆがみの原因が歯並びや噛み合わせの悪さであるときの治療方法です。
歯列矯正は歯科医院で行い、ワイヤーやマウスピースを使用して歯を移動させ歯並びや噛み合わせを治療していきます。
歯列矯正は一度の治療で改善するわけではなく、何か月も継続して矯正装置を装着してようやく効果を感じられます。
また、歯並びや噛み合わせの状況によって大きく費用も変わりますが、10万円~150万円程度かかる場合が多いです。
しかし、歯列矯正によってきれいな歯並びを手に入れると、顔のゆがみだけでなく自信のある口元も手に入れられます。
治療期間や費用が気になる方は、一度歯科医に自分の歯並びをみてもらいましょう。
外科的治療
外科的治療は、骨格に問題があるときに選択されやすい治療方法です。
例えば、顎変形症という顎の骨の形が異常で顔のゆがみや歯並びに影響を及ぼす場合に外科的治療である手術で顎の骨を整えます。
顎変形症が原因の場合は、外科的治療と歯列矯正を組み合わせて行う場合が多いです。具体的には、最初に歯列矯正を行ってから外科的治療を行い、最後にもう一度歯列矯正を実施します。
手術になるため、どこの歯科医院でも行える治療方法ではありません。
しかし、外科的治療が必要だと思ったら、治療に対応していない歯科医院でも治療可能な病院を紹介してくれる場合が多いです。
そのため、まず矯正治療が行える歯科医院にみてもらいましょう。
両方噛みを意識する
顔のゆがみが軽症の場合は、両方の顎で噛むことを意識するとゆがみが改善することもあります。
片噛みの癖があると、無意識で左右どちらか一方の歯で噛んでしまいます。そのため、意識をして両方の歯で噛むようにしましょう。
最初は癖が抜けないため難しいと思いますが、継続していくことで改善できます。
顔のマッサージ
顔の筋肉が硬くなり顔がゆがんでいる場合は、マッサージも有効な方法の1つです。
顔にはたくさんの筋肉があり、表情を作ったり食べ物を噛んだりしてくれます。たくさんある筋肉のなかでも、マッサージでほぐしてほしいのは咬筋です。
咬筋は噛むときに使う筋肉で顎付近にあり、奥歯で食いしばったときに膨らむところです。その部位を痛みが出ない程度に軽く指でマッサージし、ほぐしていきましょう。
片噛みによる顔のゆがみで悩んだら
片噛みによって顔のゆがみに悩んだら、歯科医に相談しましょう。
さまざまな治療方法を紹介しましたが、基本的に歯科医が片噛みの原因によって適切な治療方法を選択するため、歯科医に一度みてもらわないといけません。
歯科医にみてもらったら、自分が考えていた原因と全く違うということはよくあります。そのため、自分で片噛みの原因を決定しないようにしてください。
また、片噛みの治療の悩みや不安などは遠慮なく歯科医に相談してください。無料の矯正相談を活用することをおすすめします。
まとめ
今回は、片噛みで顔のゆがみが心配な方に向けて「片噛みによる影響」や「片噛みの主な原因」について紹介しました。
片噛みが原因で顔がゆがむ可能性はあります。
しかし、一度の片噛みで顔がゆがむ可能性はほぼなく、長期間片噛みを繰り返していくことで顔がゆがんでいきます。
つまり、顔をゆがませないためには片噛みを早く改善することが重要です。今回紹介した片噛みの原因は3つありますが、自分で原因をみつけるのは難しいです。
顔がゆがんでしまった方も治療によって改善する可能性も高いため、一人で悩まずに専門家に相談しましょう。