【監修:青山健一】
目 次
キレイライン矯正とはマウスピース矯正の1つです。テレビのCMやSNSなどで目にすることが多いため、キレイライン矯正の認知度は高いです。
ほかの矯正と比べて低価格なことが特徴ですが、実はキレイラインでの矯正治療を途中でやめてしまう方がいます。
今回はキレイライン矯正の特徴と、治療を途中でやめてしまった方の理由を紹介していきます。
キレイライン矯正の特徴
キレイライン矯正がほかの矯正方法と大きく違う点が、治療にかかる費用と治療期間です。
同じマウスピース矯正であるインビザライン矯正は、費用が40~80万円、治療期間は症状にもよりますが大体1~3年程度です。
しかしキレイライン矯正は費用が初回20,000円(税別)から治療可能で、治療期間も最短で3か月と大きな違いがあります。
ここでマウスピース矯正全体に共通することと、キレイライン矯正の特徴について紹介しましょう。
まず、マウスピース矯正全体で共通する項目は下記のとおりです。
- ワイヤー矯正に比べて安価で治療できる場合がある
- 治療期間が比較的短いケースがある
- 透明で目立ちにくい素材
- 自分でつけ外しが可能
- 痛みや違和感が少ない
次に、キレイライン矯正の特徴は下記のとおりです。
- 上下の前歯12本の部分矯正に特化している
- 最短で3ヶ月で治療可能のケースもある
- 歯1本1本に最適な力をかけて動かす仕組み
- 初回20,000円(税別)から治療可能
- 全体をとおしても20~50万円程度とほかの矯正治療と比較してもリーズナブルな価格帯
- ハードタイプのマウスピースとソフトタイプのマウスピースを交互に装着
- ハードタイプとソフトタイプで1セット(1コース)となる
これだけをみると、ほかのマウスピース矯正と治療内容での大きな違いは、あまりありません。
むしろ治療期間が短く、費用が抑えられるという点ではキレイライン矯正に魅力を感じる方は多いです。
では、なぜキレイライン矯正を途中でやめてしまう方がいるのか、次の章で解説していきましょう。
キレイライン矯正を途中でやめた人の理由
ここからは、キレイライン矯正を途中でやめてしまった方の理由について紹介します。
費用がかさむ
初回20,000円(税別)から治療可能ではありますが、全体でいうと20~50万円程度の費用が必要です。
キレイライン矯正を含むマウスピース矯正全体にいえることですが、マウスピース矯正は基本的に、マウスピースをどんどん新しいものに変えていくことで矯正をする治療方法です。
そのため、治療の状況次第ではマウスピースの必要枚数が増え、結果的に費用がかかってしまうといったリスクがあります。
また、キレイライン矯正では歯並びを整えるためのスペースが足りなければ拡大床と呼ばれる別の装置を併用することがあり、これにも別途費用がかかります。
さらに、矯正治療終了後には歯の後戻りを防ぐ保定用のリテーナーをつける必要があります。
これにも別途費用がかかるため当初の予定より費用がかさんでしまうといったことがあり得るのです。
治療に不安がある
キレイライン矯正をしている方には「最初のカウンセリング時に言われた治療回数では足りず、追加が必要と言われた」と、治療内容に不安を感じる方がいます。
一度不安になると治療を続けるのが難しくなり、途中でやめてしまう方も少なくありません。
また、「マウスピースの厚みで歯が沈み、噛み合わせがおかしくなった」など治療自体に不信感を抱き、途中で治療をやめてしまう方もいます。
こういった治療への不安や不信感は、事前のカウンセリング不足や医師の説明不足に原因があることが多いです。
マウスピース矯正では、治療開始前に3Dシミュレーションの機械を使って、今後どのように歯が動いていくかを確認することがほとんどですが、それはキレイライン矯正でも同じです。
最初のカウンセリング時にこの3Dシミュレーションを見せてもらい、可能であればその場で契約はせず、一度家に帰ってゆっくり考えてから治療するか決めるのがよいです。
クリニックとの相性
マウスピース矯正に限らず、矯正治療では歯科医院に長期間にわたって定期的に通うことが必要です。
歯科医院が遠く通いづらかったり、歯科衛生士や歯科医師とのコミュニケーションがうまくとれなかったりすると、矯正を続けたくても歯科医院に通うことがストレスになってしまうことがあります。
矯正治療において、歯科医院との相性はとても大切です。できるだけ自分に合った歯科医院を見つけるのがよいです。
拡大床を勧められた
拡大床とは、歯を並べるスペースを作るために使われる矯正装置です。
歯列のアーチを広げるのに使うため、歯並びの状態によっては、歯科医師よりマウスピースとの併用を勧められる場合があります。
ですが、「矯正治療中にマウスピースを入れるだけで大変なのに拡大床までなんて…」と思われる方は少なくありません。
また、片顎で4万円程度の費用が別途かかってしまい、もし上下に装置を入れるとなると8万円の費用がかかります。
「想像していた治療と違った」というような理由で、治療をやめてしまう方もいます。
キレイライン矯正に限らずですが、事前のカウンセリングで治療についてきちんと説明を受けること・治療中にでてきた不安要素は医師に相談することが矯正治療には大切です。
治療中や治療後のトラブルを避けるためにも事前のカウンセリングをしっかり行い、治療中に不安になったことはそのままにせず、その都度医師に相談しましょう。
下記のリンクより無料の矯正相談の予約が可能です。ぜひお気軽にご利用ください。
キレイライン矯正にかかる費用の特徴
ここで、キレイライン矯正にかかる費用について詳しくご説明します。下記はすべて税別の金額です。
- 矯正相談時の初診料:3,500円程度
- 初回お試し価格:20,000円
- 2回目以降:1回50,000円×コース数
- 再診料:3,500円程度×通院回数
キレイライン矯正は自由診療ですが、提携医療機関では料金設定が統一されており、初・再診料などを除けばどこの医院に行ってもかかる費用に違いはありません。
上記の基本料金のほかに、下記の追加料金が発生する場合があります。医院ごとに料金設定が異なるため、おおよその金額となります。
- 拡大床:片顎40,000円(両顎だと80,000円)
- 保定用のリテーナー:20,000~60,000円(種類による)
キレイライン矯正は、ハードタイプとソフトタイプのマウスピースで1コースとなっており、この2つを交互に装着することで歯を動かしていく矯正方法です。
コースの回数ごとに4回・7回・10回となっており、担当医と相談してどのコースを選ぶかで最初に払う金額が変わります。
治療回数とは、1コース分のマウスピースの作製回数のことです。
治療費は、症状の程度と治療の回数で変わりますがおおよその金額は下記のとおりです。
- 軽度(4回コースの場合):20~25万円
- 中度(7回コースの場合):30~35万円
- 重度(10回コースの場合):40~50万円
ここにさらに、必要な方には拡大床の費用、矯正後の保定用リテーナーの費用が加算されます。
また、治療中の歯の動き方次第では最初のカウンセリング時より回数が増減する場合があり、その分だけ費用がかかったり安くなったりする可能性があります。
キレイライン矯正では2つの支払方法があり、1コースの治療ごとに料金を支払う都度払いと、コースの回数分まとめて支払うコース払いがあり、自分にあった支払方法を選ぶことが可能です。
キレイライン矯正がおすすめな人の特徴
費用面や治療内容に不安があるといった理由で、治療を途中でやめてしまう方がいます。
では、どのような方にキレイライン矯正をおすすめできるのか解説していきましょう。
前歯を中心に治療したい
キレイライン矯正は、上下の前歯12本を矯正するのに特化した矯正方法です。
そのため、軽度の叢生・出っ歯・すきっ歯の方で、噛み合わせに問題がない方にはおすすめの方法といえます。
奥歯を動かす必要がない
前歯のみの叢生など奥歯の噛み合わせに問題がなく、奥歯を動かす必要がない方にもおすすめの治療方法です。
キレイライン矯正は部分矯正の装置のため、奥歯を動かす治療には向いていませんが、上下の前歯12本を動かすことは得意です。
そのため、「奥歯の噛み合わせなどはとくに問題ないが、前歯部のがたつきをきれいにしたい」という方に向いている治療方法といえます。
費用を抑えたい
ワイヤー矯正やほかのマウスピース矯正より、費用を抑えられるのがキレイライン矯正の大きなメリットです。
キレイライン矯正では、マウスピースを入れ続けていれば後戻りしないため、次の治療までにお金をためて1回分を支払うといった方法もとれます。
費用面で心配な方でも、比較的支払いのしやすい矯正方法です。
しかし、状態によっては回数が多くかかってしまうこともあるため、注意しましょう。
キレイライン矯正を途中でやめないためのポイント
キレイライン矯正を途中でやめてしまう理由は人それぞれありますが、やめないためのポイントをいくつか紹介します。
適用症例か確認する
キレイライン矯正は、インビザラインなどの矯正と比べると、治療の幅が少し狭いです。
そのため、事前のカウンセリングで、自分の歯並びがキレイライン矯正で治せるものなのかはきちんと確認したほうがよいです。
場合によっては、ほかの矯正方法についても相談してみましょう。
不安や疑問は事前に解消する
マウスピース矯正のカウンセリング時には、3Dシミュレーションで今後どのように歯が動いていくかを説明する場合が多いです。
3Dシミュレーションで少しでも気になることなどがあれば、治療開始前に聞いておきましょう。
また、自分の歯並びについての疑問は、治療開始前に解消しておくのがよいです。
目標までの費用目安を確認しておく
キレイライン矯正はほかの矯正方法を比べると、かなり低価格です。しかし、治療に必要な回数次第で、かかる費用に大きな差があります。
カウンセリング時に事前に確認しておくのがおすすめです。
また、治療回数だけではなく、追加でかかる費用などについても確認するようにしましょう。
キレイライン矯正をやめた後の選択肢
矯正方法はキレイライン矯正だけではありません。
キレイライン矯正よりは費用や期間がかかりますが、自分に合った矯正方法を選ぶのが一番です。2つの矯正方法を紹介します。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正とは、歯にブラケットと呼ばれる金属の装置やワイヤーをつける矯正方法で、最も一般的な治療方法です。
金属の装置をつけるため見た目に影響がありますし、費用も医院によってさまざまですが、どんな症状にも対応できます。
どうしても見た目が気になる、という方には目立ちにくい装置もあるため、一度相談してみてはいかがでしょうか。
別のマウスピース矯正
マウスピース矯正にもいろいろありますが、認知度が高く日本国内でも多くの矯正医院が導入しているのが、インビザライン矯正です。
インビザライン矯正は、キレイライン矯正より費用や治療期間がかかりますが、キレイライン矯正で治療できなかった症状でも対応が可能で、治療の幅が広いです。
キレイライン矯正の悩みは歯科医に相談しよう
キレイライン矯正についての悩みは、歯科医に相談するのが一番です。
自分の歯並びのこと・費用面・治療期間など不安に思うことは、事前のカウンセリングで相談し、納得したうえで治療に臨みましょう。
治療内容に不安や悩みがあると、治療開始後にトラブルになってしまうことがあります。歯科医院とのトラブルをおこさないためにも、事前のカウンセリングはしっかり行いましょう。
下記のリンクより無料の矯正相談の予約ができます。ぜひお気軽にご利用ください。
まとめ
テレビのCMやSNSなどでよく見かけるキレイライン矯正ですが、実は途中でやめてしまう方が一定数います。
キレイライン矯正では、使わなかった分の費用が返金される制度がありますが、治療に使った期間は無駄になってしまいます。
事前のカウンセリングもそうですが、治療開始後も疑問に思ったことや不安は早めに相談するのがよいです。
また、そういった疑問や不安を相談できる歯科医院であるかも大切なため、低価格だからといって安易に決めず、歯科医院や矯正方法は慎重に選びましょう。