【監修:青山健一】
目 次
さまざまな矯正用ワックスが市販されていますが、値段も安いものから高いものまでいろいろです。
ここまでいろいろな種類があっては、どういった基準で選べばいいのかわからない、となってしまいます。
矯正ワックスは口の中に入れるものであるため、できる限り不快感がない自分に合ったものが望ましいです。
だからこそ、ピッタリの製品が見つかるまでは妥協はしない方がいいです。
そこで今回は、矯正用ワックスの値段や購入方法から正しい使い方までを詳しく解説していきます。ぜひ、この記事を参考にして矯正するときの痛みを軽減してみてください。
矯正用ワックスって
矯正用ワックスって、ちょっと検索しただけでも1つじゃないしどうやって選ぶのかわからない、または具体的な値段や購入方法がよくわからないという人もいます。
使うのは口腔内に矯正器具が当たって痛いときとありますが、ではいつどのように使えばいいのかといわれると初めてであればなおさらわからないものです。
まずは値段や購入方法、使うタイミングなどを詳しくみていきましょう。
値段や購入方法
矯正用ワックスが販売されている値段はさまざまで、安いものであれば500円程度で販売されています。
しかし、高いものになると1,500円程度するものもあるためにどのようなワックスがいいのかはよく考えてみてください。
購入方法としては、基本的に歯矯正治療を行っている歯科医院で購入できます。そのため、矯正治療のついでに購入するのがおすすめです。
とはいえ、もしも遠方である場合やなかなか行くことができないということであれば、歯科医院での購入は難しくなります。
そういったときには、通信販売でも多種多様な矯正用ワックスが販売されているため、そちらで購入してみてください。
使うタイミング
矯正用ワックスを使うタイミングとしては、「痛みがあるとき」です。
ワイヤーやブラケットなどの矯正器具を装着すると、どうしても口腔内に危惧が当たって痛みが発生する場合があります。
また、痛いだけならまだしも口腔内が傷ついてしまうことも多々あります。器具が口腔内にあたり続けることで、口内炎の原因にもなるため放っておくことはよくありません。
そのようなことにならないように、器具が当たる、違和感が大きい、痛みがあるといったときには矯正用のワックスを該当部分に使ってください。
矯正用ワックスの概要
矯正用ワックスについて、使ったことがないという人であればどのようなものかよくわからないということもあります。
今回は、矯正用ワックスがどのようなものなのか、その使い方や自分で勝手に選んで勝手に使っていいものかどうかなどを詳しく解説していきます。
どのようなものか
そもそも、矯正ワックスとはどのようなものかということです。実はメーカーや製品によっても違いはありますが、基本的には2種類があります。
それが、使用後割とすぐに固まってくれるタイプのものと時間がたってもなかなか固まりにくいタイプのものです。
すぐに固まるタイプのものは、シリコンタイプになります。固まりやすいほうがいいというのであれば、シリコンタイプのものを選んで購入してください。
使い方
矯正用ワックスにはさまざまなものがありますが、その多くは細いひも状になっていて収納ケースの中に何本か入っています。
使うときには必要なだけちぎって使用することになり、一度購入すればなくなるまで何度も使うことができます。
使い方は難しくはないですが、なかなかうまくつけられないという人、もしくは初めての人であれば固まりにくいタイプがおすすめです。
固まりにくいタイプだと、焦ることなくじっくり必要な部分につけることができるからです。
自分で選んで勝手に使って良いの?
矯正用ワックスは、いくら市販されているとはいえ自分で選んで勝手に使ってもいいのかと不安に感じる人もいます。
もちろん、市販されているものであるため、勝手に購入して自己判断で使うことに問題はありません。
とはいえ、体質や使い方などもあり、できるだけ矯正治療を行っている病院で専門の医師に相談してから購入・使用することが望ましいです。
矯正治療を行っている歯科であれば販売しているところがほとんどのため、遠方であるなら事前に相談・購入をしておきましょう。
矯正用ワックスの使い方
矯正用ワックスには、きちんとした使い方があります。もっとも重要なのは、ワックスを扱う手を清潔にしておくということです。
口の中に入れるものであるため、清潔を保つのは当然のことといえます。もちろん手をきれいにするだけでなく、歯を磨いておくことも重要です。
ワックスを付けるときに食べかすなどが残っていると、虫歯の原因にもなります。
そのほか、歯に汚れが残った状態ではうまくワックスがつかないこともあるというのも理由です。
適量を丸める
きちんと手や歯を清潔にしたら、矯正用ワックスを使ってみてください。まずは、矯正用ワックスを豆粒くらいの大きさにちぎって丸めます。
大きすぎるとよくないため、小さいかもしれないという程度で十分です。
水分を取る
貼り付ける前に矯正器具から水分を取っておくことも、大切です。唾液などの水分が残ったままでは、矯正用ワックスが簡単に剥がれてしまいます。
また、剥がれやすいだけでなくそもそもくっつけにくいため、必ず水分はきれいにふき取っておきましょう。
ブラケットに密着
矯正用ワックスは、貼り付ける位置がずれてしまうと何の意味もないため、慎重に張り付ける位置を決めていきましょう。
はじめは軽くつける程度で、位置がずれていないかをしっかり確認します。貼り付ける位置が決まってとくに問題がなければ、ブラケットに密着させてください。
密着させるには、ワックスをブラケットにしっかり押し込む必要があります。ブラケットを包み込むようにして、どんどん押し込んでいってください。
ブラケットの部分だけでなくワイヤー部分までもしっかり包み込んで保護するように密着させると、外れにくくなります。
このようなトラブルがあった時も使える
矯正用ワックスはワイヤーやブラケットから口の中を守るためのものですが、だからといってほかのことに使えないわけではありません。
もしもブラケットが歯から離れかけてしまったり、ワイヤーが破損してしまったりといったトラブルに見舞われたときにも使うことができます。
無理に自身で取り外すよりは、ワックスをのりのように使ってひとまずくっつけておいた方が安全です。
とはいえ、このようなトラブルへの対処はあくまでも応急処置であるため、できる限り早く専門の医師に相談して治してもらいましょう。
矯正用ワックスに関するよくある質問
矯正用ワックスに関して、いくつか疑問や質問があるという人も多くいます。
そういった疑問や質問の中でも、とくによくあるものを選んだものを以下に示します。医師に聞く前にまずは確認しておくことが、重要です。
事前に確認しておくと、いざというときに慌てなくて済むからです。
飲み込んでしまった
矯正用ワックスは、歯から剥がれ落ちてしまうこともあります。
もちろんそうならないためにもしっかりブラケットに密着させますが、だからといって剥がれないというわけではありません。
もしもワックスが剥がれ落ちてしまって誤って飲み込んでしまったら、どうすればいいのかという疑問があります。
もちろん飲み込むなどしない方がいいですが、もし万が一飲み込んでしまったとしてもとくに害はないので安心できます。無理に吐き出す必要は、ありません。
再利用できる?
矯正用のワックスは同じものを何度でも使えるのか、と考えることもあります。しかし、ずっと歯につけていたワックスを再利用することは好ましくありません。
もちろん、うまくつけることができずに何度か歯につけられるように挑戦した、ということなら問題はありません。
しかし、長時間使用していたワックスを取りはずし、翌日また使うなどということは衛生上の観点から推奨できないからです。
そのため、取り外したワックスはすぐに破棄して、常に新しいものを使うようにしてください。
また、ワックスはすぐに取り外しができるのが大きな利点でもあるため、食事前や寝る前などは外したほうが口腔内を清潔に保つためにもおすすめです。
ベタつく
矯正用ワックスは、夏場などの高温になる時期はベタつくことがあります。とはいえ、さまざまな種類があるため、中にはベタつきの少ないワックスも当然存在します。
ワックスにも自分に合う、合わないがあるため一度使ってベタつくなどの不快感があるようなら別のメーカーに変えてみるのもおすすめです。
まずは、自分に合うワックスを探してみてください。
矯正治療その他の悩み
矯正治療を行う前には、さまざまな悩みがあります。
そもそもワイヤーやブラケットは、矯正治療をしていることがすぐにわかってしまうからいやだ、という悩みを抱えている人も多いです。
しかし、そんな悩みも透明なマウスピースを利用するなどで、解決できる場合があります。
もしもマウスピースやブラケットが破損してしまったらどうすればいいのか、と慌てることもあります。
そんなときには、矯正ワックスを常備しておくとひとまずの応急処置ができるため、慌てることなく対処してください。
矯正治療を受ける前に、事前によくある質問などをチェックしておくと、不安を軽減できるためおすすめです。
矯正用ワックスで悩んだら専門医に相談
矯正用ワックスはいろいろなメーカーから出ているうえに種類も多く、価格もさまざまだからどうやって選べばいいかわからないということも多くあります。
口の中に入れるものなため、できるだけ自分に合ったワックスにしたい、と思うのも当然のことです。
もしも、矯正用ワックスに悩んだら、専門医にその悩みを相談してください。
どういったことに悩んでいるのか、なぜ悩んでいるのかを相談することで専門医から適切なアドバイスを受けることができます。
そのアドバイスをもとにすることで、自分に合ったワックスを探すことができます。
まとめ
歯の矯正には、痛みがあるのはどうしようもありません。痛みには個人差もありますが、完璧に痛みなく矯正治療すること非常に難しいことです。
しかし、器具が当たって痛むという場合であれば、痛みを軽減することはできます。矯正ワックスを使うのも、痛みを軽減するのに有効な手段といえます。
ちょっとした器具のトラブルにも応急処置として対応できるため、歯の矯正治療を行うのであればぜひ、常備しておくことがおすすめです。