歯列矯正中は口内炎ができやすい?|矯正中に口内炎ができる原因や対策もご紹介します

【監修:青山健一】

歯列矯正中は口内炎ができやすい?|矯正中に口内炎ができる原因や対策もご紹介します

歯列矯正をしていると、口内炎ができやすくなったと感じる人が多いです。
矯正中に口内炎ができやすくなることには原因があり、原因を改善すれば口内炎の痛みに悩むことを減らせます。
では、なぜ歯列矯正中に口内炎ができやすくなるのか、口内炎ができる原因や予防方法をみていきましょう。自分でできる対策もご紹介していくため、ぜひチェックして下さい。

矯正中は口内炎ができやすい?

矯正中は口内炎ができやすい?

矯正をしていると、口内炎ができることは多いです。もちろん体質にもより、矯正中でも全然できない人もいます。
反対にお口の中の粘膜が弱く、常に口内炎ができていて痛みがあるという人も多いです。
口内炎は小さなできものですが、痛みが強いことも多く、できているだけでストレスがかかります。

口の中が痛いと話したり食事をしたりするのも辛く、生活に支障をきたすこともあるのが口内炎の厄介なところです。
矯正をしていると口内炎ができる人は多いため、頻繁に口内炎ができても心配しすぎる必要はありません。なぜなら、歯列矯正中は口内炎ができやすい理由があるからです。

歯列矯正で口内炎ができる原因

歯列矯正で口内炎ができる原因

では、歯列矯正をしているとなぜ口内炎ができやすいのか、まずは原因をみていきましょう。
原因を知れば、改善し口内炎をできにくくすることも可能です。口内炎ができやすい原因に、当てはまるものがないかをチェックしてみて下さい。

矯正装置が粘膜にあたる

矯正中に口内炎ができる原因は、矯正装置が粘膜に当たって傷になるためです。傷ができたところに菌が入り、炎症を起こすことで口内炎となります。
歯列矯正は歯の表面に装置を付けるため、頬や唇に矯正器具が当たって痛いことが多いです。このように物理的にできる口内炎を、カタル性口内炎といいます。

ストレス

ストレス

口内炎はストレスが原因でできる場合もあります。ストレスが溜まっているときや免疫力が下がっているとき、睡眠不足や疲労などの体調がよくないときにもなりやすいです。
ストレスなどからくる口内炎をアフタ性口内炎といい、この場合は生活習慣の見直しやストレスの原因を取り除く必要があります。

食事

食事

栄養が偏った食事をしていると、口内炎ができる場合もあります。口内炎はビタミン不足によってできやすく、乱れた食生活からできることが多いです。
野菜やお肉などバランスのよい食生活でない、いつも同じものを食べて栄養が偏っているという人は、毎日の食事を見直してみましょう。

歯列矯正の種類と口内炎との関係

歯列矯正の種類と口内炎との関係

歯列矯正をしていると口内炎ができやすいですが、矯正の方法によって口内炎のでき方は変わります。
それは、矯正装置によってお口の中の粘膜と矯正器具が擦れる場所が違うからです。
では、矯正の種類と口内炎は一体どのような関係があるのか、歯列矯正の種類別に口内炎との関係を詳しくみていきましょう。
お口の中に痛みが出た場合、歯科医院での対処法も一緒にご説明します。

ワイヤー・ブラケット矯正

ワイヤー・ブラケット矯正

ワイヤー・ブラケット矯正は、歯の表面に矯正装置を付けます。
そのため、食事や会話の際に歯や唇が動くことで矯正器具が粘膜に当たり、傷となって口内炎ができる場合が多いです。

矯正治療をスタートする際には、初めてブラケットを装着しますが、新品のブラケットを装着した直後はとくにブラケットの角が粘膜と擦れて痛みやすく、口内炎になりやすいとされています。
初めて矯正器具を装着したときは、診療中に唇や歯を軽く動かしてみましょう。

歯の内側に矯正装置を付けている場合は、舌も動かしてみて下さい。矯正器具が粘膜に当たって痛みが出る場所があれば、その場で先生に相談してみましょう。
先生に相談すれば、ブラケットにワックスを付けて粘膜に傷ができないように処置してくれます。

ワックスは矯正器具が粘膜に当たらないように保護するもので、歯科医院で処方されれば自宅などで自分で付けることも可能です。

マウスピース矯正

マウスピース矯正

インビザラインやマウスピース矯正をしている場合、マウスピースを歯にはめると淵が頬や唇の内側粘膜に当たります。
マウスピースの淵が当たる粘膜の部分は、普段あまり食べ物が当たらないような上部・下部のため、粘膜が弱く少しの刺激でも傷となり口内炎になりやすいです。

マウスピース矯正の場合、広い範囲に淵が当たって横長の傷ができ、口内炎になることもあります。この場合は大きな口内炎となり、強い痛みを伴うため食事や会話に支障をきたしかねません。
マウスピースの淵がお口の粘膜に当たって痛みがあるときは、口内炎ができる前に歯科医院を受診しましょう。
歯医者の先生に相談すれば、マウスピースの淵を丸く研磨したり薄くしたりと、対処してもらえます。

歯列矯正中の口内炎を予防する方法

歯列矯正中の口内炎を予防する方法

歯列矯正中は口内炎ができやすくても、仕方ないと諦めないで下さい。
口内炎を予防する方法を知っておけば、矯正中でも口内炎ができることを防げます。日常的に意識できるものばかりのため、順番にみていきましょう。

ストレスを溜めない

ストレスを溜めない

口内炎はストレスでできやすいともいわれているため、日頃からストレスを溜めないようにしましょう。
イライラすることがあってもリラックスできる時間を作り、自分なりのストレス発散方法でストレスを溜めないようにして下さい。
歯列矯正中は歯に痛みが出たり、食事をしにくかったりとストレスを感じることも多いです。矯正装置があまり痛いようであれば、歯科医院で相談してみましょう。

睡眠・休息をしっかりと取る

睡眠・休息をしっかりと取る

睡眠・休息を取ることも大切です。口内炎は免疫力が低下しているとできやすいともいわれています。
矯正装置が粘膜に当たり少し傷ができても、免疫力が高ければ口内炎になりません。しっかりと睡眠を取りゆっくり休んで免疫力を高め、口内炎になりにくい体を作りましょう。
免疫力が高くても、口内炎になる場合もあります。しかし、免疫力が高ければ口内炎ができてもすぐに治るため、免疫力は普段から高めておくとよいです。

口腔内のケアを怠らない

口腔内のケアを怠らない

口腔内のケアをきちんと行い、清潔にしておくことも口内炎の予防になります。
口内炎は矯正装置などが粘膜に擦れる刺激で傷となり、傷口に菌が入ってできることが多いです。しかし、口腔内をいつも清潔にしていれば、傷ができても菌が繁殖するのを防げます。

ワイヤー・ブラケット矯正のような矯正装置は複雑で菌が溜まりやすいため、隅々まできちんと磨いて清潔にしましょう。
まだ矯正を始めたばかりで歯並びが悪く歯磨きがしづらいときは、部分的に磨けるタフトブラシも使ってみて下さい。

歯ブラシでは届かない歯と歯の間の隙間もしっかりと磨けます。舌の表面をきれいにする舌ブラシを使うのもおすすめです。

矯正中は食事も気をつけよう

矯正中は食事も気をつけよう

矯正中は口内炎ができにくいように、食べるものにも気をつけて食事をしましょう。口内炎ができていなくても、矯正中は歯の痛みを感じたり噛みづらかったりと食事がしにくいです。
あまり硬いものは避けて、水分をたくさん含んでいる柔らかいものを食べましょう。硬いものを食べると矯正器具が取れたりずれたりしてしまいます。

矯正器具が正しい位置に付いていないと、粘膜に当たって傷ができ口内炎になる可能性もあるため気をつけて下さい。また、口内炎の予防として、普段からビタミンを多く取ることも心がけましょう。
口内炎には、ビタミンB2やB6が効果的といわれているため、乳製品・納豆・バナナ・レバー類などを多く取ると口内炎の予防や早期回復に繋がります。

歯列矯正で口内炎ができたときの対策

歯列矯正で口内炎ができたときの対策

歯列矯正中に口内炎ができたらどうすればよいのか、対策方法もみていきましょう。
矯正中は予防をしていても口内炎ができやすいですが、対策方法を知っておけば口内炎ができても対処に悩みません。

口内炎に刺激を与えない

口内炎は刺激を与えると、さらに大きくなる可能性があります。大きくなるほど痛みも強くなり、食事や会話をしづらくなるため、あまり刺激を与えないようにしましょう。
会話や食事をすると矯正器具が当たって口内炎に刺激を与えてしまう場合は、口内炎を保護する薬やシールを塗布するのもよいです。歯科医院で相談すれば保護薬を処方してもらえます。

市販でも口内炎の薬は販売されているため、薬を処方してもらっていない、歯医者に行けないという場合は、薬局などで購入して口内炎を保護し刺激を与えないようにして下さい。

口の中のケアを行う

口の中のケアを行う

口内炎はお口の中を清潔にすればできにくいと予防法でご紹介しましたが、口内炎ができてしまってからでも清潔にしていれば早期回復に繋がります。
お口の中に細菌が繁殖しすぎないように、起床後・食後・就寝前とこまめに歯磨きをしましょう。マウスウォッシュを使ってケアするのもおすすめです。

歯科医に相談する

矯正装置が粘膜や舌に当たって口内炎ができているときに歯医者を受診できるなら、口内炎ができて痛みがあることを先生に相談し対処してもらいましょう。
薬を使って口内炎を回復しやすくしたり、ワックスを付けて粘膜に刺激が加わらないようにしたりと、歯医者へ行けば口内炎の対処法も多くなります。

歯列矯正中の口内炎で悩んだら迷わず歯科医に伝えよう

歯列矯正中の口内炎で悩んだら迷わず歯科医に伝えよう

矯正装置に粘膜が擦れて痛い、口内炎ができて痛みがあるなど、お口のトラブルは一人で悩まずに気軽に歯医者で相談してみて下さい。
歯医者へ行けば口内炎ができた後の対処だけでなく、矯正中に口内炎ができる原因も改善してくれることが多いです。
矯正装置が粘膜に擦れて痛みがある場合は、どこが痛いのかを先生に説明して粘膜に当たらないように対処してもらいましょう。

まとめ

まとめ

歯列矯正中は粘膜と矯正装置が擦れることから口内炎ができやすく、痛みでストレスを感じることも多いです。
矯正をしていると口内炎ができやすくなることは仕方ありませんが、原因や対策を知っていれば口内炎に悩まずに対処できます。

口内炎ができてなかなか治らない、頻繁にできるという場合は早めに歯医者を受診して下さい。
まだ口内炎ができていなくても、矯正装置が粘膜に擦れるのが気になるようなら気軽に歯医者の先生に相談しましょう。




監修者:銀座青山You矯正歯科グループ 理事長・総院長 青山健一

理事長・総院長 青山健一 1965年 広島県呉市生まれ
1990年 広島大学歯学部卒業
1992年 南青山デンタルクリニック開院
2001年 医療法人社団 健青会 設立
2011年 日本で初めての「部分矯正専門医院」のYou矯正歯科を開設
2021年 You矯正歯科 池袋西口医院開設
2021年 You矯正歯科 広島紙屋町医院開設(銀座、青山等で9医院開院中)
▼総院長ブログ「幸せってなぁに?」もご覧ください。

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