Ans.保険治療のコンセプトは、「全ての国民になるべく安く、生活していくうえでの最低限の治療を保険で全面的に保証しますから安心してください」というものですから、基本的に保険範囲内で治療できないことはないのです。
しかし、国の考える最低限と患者様の考える最低限に違いがある時は、保険外治療(自費治療)として治療して下さいということになるのです。
たとえば、前歯のセラミックの場合、国の考えでは美容治療と考え、保険の適用にはなっていません。
自費治療は、各クリニックで自由に料金設定を行なうことが許されている
矯正治療も国の税金を使った保険治療で行なうべきものではないという考えなのです。
国民の税金負担を多くして、あらゆる治療を保険治療の中に取り入れるべきか否かは、いろいろな考えの人がいていつも議論されていることですが、今現在、矯正治療は保険治療としては行なえないのです。
外科的手術を含む一部の矯正治療は、美容的治療ではなく、病気の治療とみなされて、保険適用で治療が行なえます。
保険治療は、治療代が日本中で一律に決められていますが、自費治療は、各クリニックで自由に料金設定を行なうことが許されているのです。
すごく高い料金にしても、逆にすごく安い料金にしてもいいのです。
一般の商売と同じで、お客さん(患者様)が納得すればそれで問題のないことなのです。
料金はあくまで一つの基準
一般的に言って、多くの歯科医院は、周辺の歯科医院の料金の相場を考えながら、大きな格差がないように料金設定をしています。
中には技術的に自信を持っていて、自分の価値は周りと違うと思って、周りより高く設定している人や、場所的に家賃などの経費がかかるために料金を高く設定している人など、いろいろな考え方で自由に料金を決めています。
矯正治療の経験の少ない先生で、正直にそのことを患者様に話して、すごく安い料金で治療を行なったという人も知っています。
普通の商品やサービスにおいても、高くても全然よくないものもあれば、安いけれど掘り出しものもあり、やっぱり高いだけのことはあると感じるものもあります。
患者様の立場になれば、料金は安い方がいいに決まっていますが、矯正治療自体が安いとは言えないので、料金はあくまで一つの基準として頭に入れていろいろな項目を総合して治療する医院を決めるべきだと思います。