矯正治療

歯列矯正には痛みが伴うことがありますが、個人差が大きく痛みを感じない人もいます。痛みの原因は歯が動くこと、矯正装置が粘膜に当たること、虫歯など。痛みは通常治療開始後3日ほどで軽減されます。痛みを減らす治療法や装置も開発されており、痛くない治療も効果がないわけではありません。痛みが強い場合は早めに歯科医に相談しましょう

アンカースクリューを使った矯正治療は、従来の治療が難しかった症例にも対応できる新しい治療法です。強固な固定源を利用して歯を動かし、抜歯やヘッドギアを不要にし、治療期間を短縮できます。特にガミースマイルや重度の出っ歯の治療に効果的です。ただし、歯茎にネジを埋め込む不安や、動揺や脱落のリスクがあるため注意が必要です。

倒れた奥歯は矯正治療で起こせます。原因は歯の隙間や抜歯後の放置です。放置すると虫歯や歯周病、歯の寿命を縮める、歯並び悪化などのリスクがあります。治療方法はインプラント矯正とワイヤー・ブラケット矯正があります。インプラント矯正は麻酔手術が必要ですが治療期間が短く、ワイヤー矯正は安価で実績があります。

歯の矯正治療の失敗を防ぐためには、治療が本当に必要かを考え、信頼できる歯科医と相談することが重要です。失敗例には、不正咬合の改善が見られない、噛み合わせが悪化する、後戻り、顎の痛み、歯のぐらつきがあります。失敗を防ぐためには、治療前の知識を身につけ、セカンドオピニオンを活用し、信頼できる歯科医を選ぶことが大切です。

ブラケット矯正は、歯に装置を装着しワイヤーで歯を動かす治療法です。メリットは症例が多く、さまざまな歯並びに対応できることです。費用も装置によって調整可能です。デメリットは装置が目立ち、違和感や痛みがあることです。見えにくい装置や裏側矯正もあります。装置の種類はメタル、プラスチック、セラミックがあります。

八重歯は日本ではかわいいとされることがありますが、実際には治療が必要です。放置すると虫歯や歯周病、口内炎、知覚過敏、口臭などのリスクが高まります。また、海外では八重歯は不快に感じられることが多く、歯並びを整えることがエチケットとされています。八重歯の治療法には矯正や抜歯があり、症状に合わせて選ぶことが重要です。

虫歯があっても矯正治療は可能ですが、まず虫歯治療を優先することが重要です。矯正治療中は虫歯や歯周病のリスクが高まるため、適切な歯ブラシの使用やフッ素を活用した歯質強化が必要です。食事内容や時間に気を付けることも予防に効果的です。矯正中に虫歯が進行した場合は、装置を外して治療することもあります。

叢生（デコボコの歯並び）は日本人の不正咬合で最も多く、虫歯や歯周病のリスクを高め、口臭や咀嚼効率の低下、見た目の悪化を引き起こします。原因には先天的要因、歯の生え変わり期の問題、生活習慣が考えられます。治療方法には部分矯正、全体矯正（非抜歯・抜歯）があり、費用は20～140万円程度、治療期間は数か月～3年です。

すきっ歯は自力で治すことは危険であり、歯科医による適切な治療が必要です。原因には先天性欠損、矮小歯、上唇小帯低位付着、舌や口元の癖、歯周病などがあります。治療方法としてワイヤー矯正、マウスピース矯正、セラミッククラウン、ダイレクトボンディング、ラミネートベニアがあります。治療の際は信頼できる歯科医を選びましょう。

反対咬合（受け口）は、遺伝や生活習慣が原因で起こります。矯正治療には、ワイヤー矯正、マウスピース矯正、外科手術があり、費用は40～150万円程度、治療期間は2～3年が一般的です。反対咬合は、食事のしにくさ、顎関節症、全身への負担、見た目の問題を引き起こします。早期治療が重要で、生活習慣の見直しやトレーニングも有効です。