矯正治療

癒合歯は、隣接する歯がくっついた状態で生える歯の異常です。特に乳歯に多く見られ、適切なケアや治療が重要です。矯正治療が必要なケースもあり、放置すると虫歯や将来の歯並びの悪化が起こり得ます。乳歯の癒合歯は特別な治療は不要ですが、フッ素塗布・シーラントや定期的な歯科受診が推奨されます。早めの診察と適切な対処が大切です。

ペンデュラム矯正は、6歳臼歯を後方に移動させて歯並びを整える装置です。見えにくく、抜歯の必要性を減らせるメリットがありますが、装着初期の違和感や歯磨きの難しさがデメリットです。成長期の子どもによく使用され、顎の拡大や歯列の土台作りに役立ちます。矯正治療は専門医の指導の下で進め、計画的に治療を進めることが大切です。

歯列弓の異常にはV字型歯列弓、鞍状歯列弓、叢生歯列弓、空隙歯列弓などがあります。原因は歯と顎の大きさの不均衡や顎成長の異常、口呼吸など。矯正方法にはブラケット矯正、床矯正、マウスピース矯正があり、早期の治療が推奨されます。各方法には特徴と注意点があるため、専門医に相談し、ご自身の症例に最適な治療法を選びましょう。

先天性欠損は生まれつき歯の本数が不足している状態で、歯列矯正治療で保険が適用される場合もあります。2020年4月から、先天性欠損が6歯以上ある、または前歯の永久歯に3歯以上生えてこない場合、保険適用が可能です。適用条件を満たす場合は、インプラント治療を含む保険適用が可能な歯科医療機関で治療を受けましょう。

翼状捻転は、前歯が内側にねじれる症状で、早期の矯正治療が必要です。原因は歯の大きさや悪習慣、遺伝など。治療方法はブラケット、マウスピース、インプラント矯正があり、費用は10万円～150万円、期間は部分矯正で6～10ヶ月、全体矯正で1年半～2年です。専門の歯科医師に相談し、適切な治療計画を立てましょう。

レベリングは矯正治療の最初の段階で、歯の上下のズレや捻じれを改善する施術です。主に八重歯や捻転歯、叢生に効果がありますが、歯のすき間や噛み合わせは改善しません。レベリングが終わったら犬歯や前歯の移動、微調整を経て保定装置を使用します。矯正治療の不安は専門医に相談しましょう。

混合歯列期は、乳歯と永久歯が混在する6～12歳の期間で、歯並びや噛み合わせに影響を与えます。口呼吸や舌癖、姿勢の悪さが歯に悪影響を与えるため、この時期の矯正治療が重要。矯正方法には、マウスピース、床拡大、リンガルアーチ、ヘッドギア。適切な時期に治療することで、永久歯が正しい位置に生え、抜歯せずに矯正が可能です。

矯正治療中の痛みは多くの患者が抱える不安です。痛みは主に歯が動くことで生じる「骨吸収」と、矯正装置が口内に触れて生じる「粘膜の傷」が原因です。痛みを和らげる方法として、お湯を含む、痛み止めの服用、歯茎のマッサージがあります。また、矯正用ワックスやリップガードを使用することで痛みを軽減できます。

子供の反対咬合は早期発見が重要です。成長期のうちに矯正治療を行うことで治療期間を短縮できます。治療方法には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正、フェイスマスクなど。家庭療法は限界があり、専門医の診断が必要です。治療期間は約1～2年で、定期的な経過観察が重要。放置すると顎関節症のリスクが増すため早めに専門医に相談を。

ワイヤー矯正は歯を動かして歯列を整える治療法で、月に1回程度の頻度でワイヤーを交換する必要があります。ワイヤー矯正には表側矯正、裏側矯正、ハーフリンガル矯正があり、それぞれの特徴があります。ワイヤー交換により、適切な力で歯を移動させることができます。交換時や矯正中のトラブルは専門医の診察を受けることが重要です。