【監修:青山健一】
目 次
Eラインといえば、美しい横顔であるための必須条件ともいわれています。
Eラインとは、横顔における鼻の先と下あごの先を結んだ線のことをEsthetic-line(エステティックライン)と呼び、その「E」をとってEラインと呼ばれていますが、女性はもちろん男性の場合もEラインのメリットはたくさんあるもの。
こちらの記事では、美しいEラインであることで男性にどんなメリットがあるのか、またEラインを手に入れるにはどんな方法があるのかをご紹介します。
男性の横顔に惹かれる女性は多い?
正面からの顔立ちはもちろんのこと、男性の横顔を意識している女性も少なくありません。
気になる男性ならばなおさら、目の前に立って顔を合わせるのが恥ずかしく、さりげなく横から顔を見ている女性も多いのです。
横顔は、どちらから見るかによって正面の顔とは大きく印象が異なることがあります。中でも印象を大きく左右するのが「口元」。
つまり、Eラインであるかどうかは他人からどう見られるかに大きく関わっているのです。
気になる男性が美しいEラインをしている場合、女性は思わずじっと見入ってしまうもの。そして男性が笑顔を浮かべると、より一層魅力的に見えるのです。
男性が理想的なEラインを手に入れるメリット
美しいEラインをした男性は、女性からだけでなく男性からも注目されることが多くなります。Eラインがあると顔立ち全体も整っている場合が多く、「イケメン」と呼ばれることも多いですよね。
また、芸能人やモデルなどで「イケメン」と呼ばれている人の多くが、美しいEラインをしています。
日本を始めとするアジア圏は比較的平らな顔立ちが特徴ですが、Eラインを持っている人は顔立ちにメリハリがある場合がほとんど。外国の血が入っているような、ハーフ顔のイケメンが多いのも特徴です。
綺麗な横顔
Eラインがある人は、周囲に横顔が綺麗だと思われることが多いといえます。
人間が潜在的に美しいと感じるバランスに「黄金比」と呼ばれるものがありますが、Eラインの場合はこの黄金比に当てはまる場合が多く、パッと見ただけで「綺麗だ」という印象を与えられます。
また、鼻が高いケースが多いため、メガネやサングラスが似合って見えるというメリットも。
フェイスラインがスッキリとしてシャープに見えるため、マスクをしても顔の印象がもたつきません。マフラーやスヌードなど、首元のオシャレも楽しみやすくなりますよ。
口元が整っている
口元が整っているのも、Eラインがある人の特徴です。歯並びや唇の厚み、鼻や顎との距離などのバランスが良く、笑ったり話したりするときも形が崩れません。
口元に自信がない人の場合は話すときに口まわりを隠してしまいがちですが、Eラインがある人ならば堂々と会話ができますね。
綺麗なEラインの条件
私たちがEラインと呼んでいるのは、正式には「エステティックライン」といいます。
1954年に、矯正を専門としていた歯科医が名付けたもので、歯並びの観点からはもちろん美容整形やメイクなどさまざまな業界で使われる用語となりました。
Eラインとは、顔を横から見たときに「鼻の頭」「口先」「顎先」の3つの点がアルファベットの「E」のようなバランスで並んでいることをいいます。
「E」という文字を見てみると、上下の横線に対し真ん中の横線が少し短いのがわかりますね。Eラインの場合も同じで、「鼻の頭」と「顎先」に対し「口先」が少し中に入っている状態が理想とされています。
自分がEラインかどうか確かめるには、定規やペンなどのまっすぐなものを口元に当て、3つの点がどのように並んでいるかを見る方法があります。
鼻と顎が定規に触れており、口先はわずかに離れている状態がベストなEラインです。
一方、日本人の多くは鼻が低く、口元が前に出ている傾向にあります。そのため定規を当てたとき、口がしっかりと定規についてしまうのです。
歯並びの関係で歯や口元全体が前に出ている場合も、綺麗なEラインにはなりません。
Eラインに影響する歯並び
綺麗なEラインであるためには、鼻や顎の高さはもちろん「口が出ているかどうか」がポイントとなることがわかりました。
最初にEラインを発見したのが歯科医だったこともあり、「歯並び」は横顔の美しさに大きく影響しています。
また、歯並びは人によって千差万別です。どのような歯並びがEラインに影響してしまうのか、その種類と原因について見てみましょう。
出っ歯
「出っ歯」といえば、上の前歯2本が飛び出ている状態を思い浮かべますが、下の歯に比べて上の歯全体が前に出ているケースも珍しくありません。
歯科用語では「上顎前突」と呼び、矯正治療や外科的な処置が必要なこともあります。
一般的に出っ歯となるのは、上と下の前歯の隙間が「5mm以上」であることとされています。5mm以上の隙間があるとかみ合わせもうまくいかず、見た目はもちろん機能的にも問題が生じてしまう可能性も。
遺伝の影響が大きいといわれているほか、虫歯や食べ物を噛むときの癖などが原因となるケースもあります。
出っ歯の程度が大きい場合は、口を閉じたときに唇に力が入り、不自然な状態となってしまいます。
顎にシワが寄り、口全体が前に出たように見えるのも特徴の一つ。鼻や顎先よりも口元が突出するため、Eラインになることは稀です。
受け口
通常のかみ合わせは、上の歯が下の歯に被さるようになっている状態がほとんどです。
これに対し下の歯が上の歯よりも前に出ている場合は「受け口」と呼ばれ、こちらも顔のバランスが崩れる原因となります。歯科用語では「反対咬合」と呼ばれ、矯正となるケースも少なくありません。
受け口は幼いころからの歯並びや歯の成長の仕方、顎の骨の大きさなどが原因となります。顎の骨に比べて上の歯の成長が遅ければ、バランスが崩れ受け口となってしまうことも。
幼少期から前兆が見られる場合は、早いうちから矯正を勧められます。
受け口の場合、鼻と顎を結んだ線上に下唇がついてしまうケースが多いもの。歯並びだけでなく、顎が前に出る「しゃくれ」に見えることもあり、こちらも見た目を気にする人が多くなります。
下顎が引っ込んでいる
顎が口よりも奥に引っ込んでいる状態を、「下顎後退症」と呼びます。これは直接的な原因がわからないことも多く、骨の形成や遺伝、幼いころの指しゃぶりなどが原因になるともいわれています。
Eラインとなるには顎が適度に出ていることが必要不可欠であるため、下顎後退症の場合も綺麗なEラインとはなりません。
下顎が引っ込んでいると、歯並びの矯正だけでなく顎の骨自体を動かす手術が必要となり、金額面でも高額となるケースがほとんどです。
下顎後退症は寝ているときに気道がふさがれるため、酷いいびきに悩まされる人も。また「睡眠時無呼吸症候群」などを併発すれば、健康面はもちろんメンタル面にも影響を及ぼしてしまいます。
理想的なEラインを手に入れる矯正治療
横顔のバランスが崩れてしまうのには、さまざまな原因が考えられます。では、その原因を取り除き理想的なEラインを手に入れるにはどんな治療が考えられるのでしょうか。
今回は歯科医で行われる「矯正治療」に注目し、その種類についてご紹介します。
ワイヤー・ブラケット矯正
一般的に「歯科矯正」のイメージが強いのが、ワイヤーとブラケットを使った矯正方法です。歯の表面にブラケットと呼ばれるパーツを接着し、そこにワイヤーをつけて矯正したい方向に力を加えていきます。
1ヶ月~2ヶ月ごとに位置を調整していき、理想の位置へと移動するためには2年以上かかることも。
また、歯の表面にワイヤーをつける「表側矯正」のほかに、歯の内側につける「舌側矯正」に対応している歯科医も少なくありません。
見た目からでは矯正がわかりにくく、周囲にバレないようにしたい方にも人気の治療法です。金属製のワイヤーではなく、セラミックやプラスチックでできたものならばさらに目立ちにくくなりますね。
表側矯正に比べ、舌側矯正は歯科医の技術が必要となり、費用も高額となることがほとんどです。矯正専門の歯科医など、多くの症例をこなした医師に相談すると安心ですよ。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は1人ひとりの歯に合わせて特注したマウスピースを使い、ゆっくりと歯を動かしていく矯正方法です。
1日のうち20~22時間ほどマウスピースをつけて過ごし、1週間ごとに新しいマウスピースへ交換していきます。
歯の表面にワイヤーがつかないほか、透明で目立ちにくいマウスピースを使うため、パッと見ただけでは矯正をしているかどうかわかりにくいのがメリットの1つ。
ワイヤー・ブラケット矯正に比べて違和感を覚えにくく、矯正の痛みが心配な方でも安心です。
また、歯の表面にワイヤーがついている間は歯磨きがしにくくなり、丁寧に磨かなければ虫歯のリスクも高まります。
これに対しマウスピース矯正ならば、歯磨きや食事の際はマウスピースを外せるため、通常通り歯磨きをするだけで良いというメリットもあります。
セラミック矯正
セラミック矯正とは、元々の自分の歯にセラミックでできた歯を被せることで綺麗に見せるという方法です。歯を大幅に動かす必要がない場合や、歯が斜めに生えている場合などにも使われる方法の1つ。
通院期間を短縮でき、すぐに歯並びを整えたい方にもおすすめです。
セラミック矯正では、まず生えている歯を削って細く小さい軸にします。その上からセラミックの歯を被せ、接着剤でしっかりと固定。
ワイヤー・ブラケット矯正やマウスピース矯正に比べて費用も安価で済むケースが多く、近年対応している歯科医院が増えています。
一方、まっすぐにするために歯を大きく削らなくてはならない場合は、。
神経を失った歯には血液や栄養が行き届かなくなるため、いずれ歯が弱くなったり変色したりといったトラブルにつながる可能性も。セラミック矯正の場合は、歯科医の診断の元慎重に行う必要があるのです。
インプラント矯正
インプラント矯正とは、歯肉の部分に「アンカースクリュー」と呼ばれるネジを埋め込み、ワイヤー矯正の固定源とする方法です。
動かしたい歯が限定されている場合などに使われ、一般的なワイヤー矯正よりも期間を大幅に短縮できる画期的な方法でもあります。
通常のワイヤー矯正では、動かしたい歯に力をかけると周囲の歯まで動いてしまいます。結果全体のかみ合わせを調整しなくてはならず、動かしたい歯だけの治療では終わりません。
一方インプラント矯正では、アンカースクリューを基準に動かしたい歯のみを移動させられるため、バランスの良い歯はそのままに残せるのがメリットです。
歯肉にネジを埋め込むと聞くと、なんだか痛そうなイメージがありますよね。もちろん処置は麻酔をかけながら行いますが、麻酔が切れた後も鎮痛剤を飲めば収まる程度の痛みがほとんど。
適切な位置、適切な強さでの矯正は、それほど痛みがない場合が多いのです。
矯正治療に抜歯は必要?
ワイヤー・ブラケット矯正を始め、多くの方法がある矯正治療。虫歯ではない健康な歯の場合、非抜歯矯正が推奨されています。
一方大きく歯を動かさなくてはならない場合は抜歯となることも。どんな状態ならば抜歯をしなくてはならないのか、その違いについて見てみましょう。
抜歯が必要なケース
抜歯を必要とする矯正のうち、「親知らず」が原因となるものも少なくありません。
親知らずが歯並びに影響を及ぼしている場合はもちろん、次第に親知らずが移動し、せっかく綺麗に並べた歯を再度動かしてしまう場合も抜歯を勧められることが多くなります。
また、顎が小さいなどの理由で全ての歯が並ぶスペースが確保できない場合も、抜歯を検討しなくてはなりません。1本歯を抜くと、空いたスペースに残りの歯を並べられるようになります。
いずれにしても、抜歯をする場合は上下左右の計4本を抜き、かみ合わせを調整する場合が多いといえます。状態によっては2本で済むケースもありますが、「1本だけ抜く」という抜歯方法は稀です。
抜歯が不要なケース
一方抜歯しなくても良いとされる矯正で多いのが「空きっ歯」や「斜めに生えている」といったケースです。
空きっ歯は歯と歯の間に隙間がある状態のことで、寄せて隙間を埋めると改善が可能に。斜めに生えている歯も、矯正で少し隙間を作ってあげた後ならばまっすぐに並べられるのです。
健康な歯であればあるほど、抜いてしまえばもう二度と元には戻りません。すぐに「抜きましょう」という歯科医よりも、なるべく抜かずに済む方法を考えてくれる歯科医が良いという考え方も多いもの。
自分の歯並びに抜歯は必要なのかどうか、複数の歯科医を回って相談してみるのも大切ですね。
男性が理想的なEラインを手に入れるなら
Eラインを持っている男性は、横顔はもちろん正面からもバランスの整ったイケメンであることが多いです。自分で分かる歯並びはもちろん、顎の骨の大きさやバランスなど歯科医でなければ分からない問題が潜んでいることも。
まずは自分の状態を知るためにも、かかりつけの歯科医に相談してみましょう。
また、歯並びや顔のバランスの崩れは普段の生活が原因となる可能性があります。
頬杖を頻繁につく方や左右どちらかの歯ばかりを使っている方などは、片方にばかり力が加わらないよう習慣を改めてみてくださいね。
まとめ
今回は男性のEラインについて、メリットや歯並びの治療方法などをご紹介しました。横顔が綺麗な男性は、女性からの注目を集めることも多いもの。
自分の口元に自信が持てるようになれば、人との関わりがより一層楽しめるようになりますね。