ワイヤー矯正でブラケットを飲み込んだらどうすべき?ブラケットが外れる原因や飲み込んだときの対応を歯科医が解説します

【監修:青山健一】

ワイヤー矯正でブラケットを飲み込んだらどうすべき?ブラケットが外れる原因や飲み込んだときの対応を歯科医が解説します

マルチブラケット法で矯正治療をしていると、ブラケットが外れるのではないか・外れたブラケットを飲んでしまわないか・治療に影響しないか・歯科医に叱られないかなど不安になることがたくさんあります。
この記事では、ブラケットが外れる原因やブラケットを飲んでしまったときの対処法を詳しく解説します。
治療中でもこれから治療を始める場合でも、この記事を読んで不安を軽くしてください。

ブラケットを飲み込んだらどうする?

ブラケットを飲み込んだらどうする?

ブラケットを飲んでしまったらどうしよう、治療前や治療中でもそのようなことが頭をよぎっているかもしれませんね。
本来ブラケットは外れるように作られているため外れることはよくあります。外れたブラケットを飲んでしまうことも珍しいことではありません。

多くの場合、飲んでしまっても問題ないのですが、念のため通院中の歯科医に連絡して指示に従いましょう。
なお、ブラケットを飲み込んだときの詳しい対処法については後の章で詳しくご紹介します

ブラケットが外れる原因

ブラケットが外れる原因

ブラケットやワイヤーなど矯正装置は治療が終わった段階で外します。そのため外すことを前提に装着しているのです。
強い力が加わることでブラケットが外れることは珍しいことではありませんが、外れるにはさまざまな原因があります。

治療が順調に進んでいて予定どおりに歯が移動していることもブラケットが外れる原因になるのです。
歯科医の施術に問題があって外れる場合や患者の生活に問題があって外れる場合があります。ブラケットが外れる主な原因について解説します。

強い負荷がかかった

強い負荷がかかった

治療中に歯やブラケットに強い負荷がかかったときにも外れる原因になります。せんべいやナッツなどの固いものを食べることを思い浮かべてみてください。
食べものだけでなく、食いしばりや歯ぎしりなども強い負荷がかかることになります。同じ個所がたびたび外れるようだとこのことが原因だと考えられます。

また、長年の癖が原因になるのが舌癖や頬杖です。舌癖や頬杖そのものは強い負荷ではありませんが、長い時間繰り返されると少しずつずれて最後には外れてしまうことがあります。

装着時の不具合

矯正装置を装着したときの不具合でブラケットが外れることがあります。歯科医の技術不足や注意不足が原因になることもあるのです。
被せ物がある歯や噛み合わせが悪い歯に矯正装置を装着する場合は歯科医の技術が発揮されます。このような歯を矯正するときは不具合が起きることが多いです。

ブラケットを装着する前には丁寧なクリーニングが行われます。クリーニングは虫歯予防のためですが汚れやプラークが残っていると接着力を弱くするのです。
また、水分や湿気も接着力を弱くします。水分をふき取った後に唾液が付いたことを見逃すのは歯科医の不注意です。

ブラケットが外れるリスクのあるケース

ブラケットが外れるリスクのあるケース

ブラケットが外れるには原因がありますが、日常生活の中でもブラケットが外れるリスクを高めることがあります。
そのリスクの中には意識して回避できることもあれば、長い間の癖で無意識のうちにやってしまうこともあります。

矯正装置を外れなくすることはできません。外れれば再装着すればよいだけですが、何度も外れるようでは治療に影響が出てしまいます。
また、ブラケットが外れるリスクになる癖を治せば、きれいな歯並びにつながります。これを機会に、それらの癖をまとめて治してみてはいかがですか。

手や舌で触る癖

手や舌で触る癖

矯正治療を始めたばかりのときは、矯正装置が気になってついつい手で触ってしまうことがあります。
触るだけではブラケットが外れることはありませんが、触り続けると外れることにつながりかねません。
子どものころから舌癖がある場合も外れるリスクが高くなります。無意識のうちに舌でブラケットやワイヤーを押し出しているからです。

舌癖がある場合は矯正治療前にMFT(口腔筋機能療法)で癖を治しておくのがおすすめです。ブラケットが外れるリスクを高めるだけでなく治療そのものにも影響します。

歯に挟まったものを爪楊枝で取る

食事の後に爪楊枝を使う人は多いと思います。矯正装置を装着している間は爪楊枝を使うのは控えましょう。
爪楊枝を使うとブラケットが外れるリスクが高くなります。爪楊枝で歯と歯の間をこする力は意外と強いのです。

爪楊枝を使わなくても歯に挟まったものを舌でとろうとすることもありますが、これも爪楊枝を使うのと同じように高いリスクがあります。
ブラケットやワイヤーが外れるだけでなく、歯茎を傷つけて口内炎や歯肉炎の原因にもなります。矯正装置を装着していると口内炎や歯肉炎の治療が難しいため注意が必要です。

ガムやキャラメルを食べる

ガムやキャラメルなど歯にくっつきやすいものを食べることもブラケットやワイヤーが外れやすくなる原因です。
ガム・キャラメル・ソフトキャンディ・キャンディ・餅など粘着力のある食べものが対象になります。

矯正装置が外れやすくなるだけでなく、歯にくっついて虫歯のリスクも高めるため矯正期間中はなるべく控えるようにしましょう。
子どもの場合は甘いものを我慢できないこともあるため、治療中には保護者がしっかりと管理してください。

固いものを食べる

せんべいやナッツなどの固いものを食べることは、歯に強い力が働くため矯正装置が外れるリスクになります。
固い食べものは直接ブラケットやワイヤーに当たって傷つけたり?がしたりすることもあるので注意が必要です。
せんべい・ナッツ・するめなどが固い食べものの代表例です。バゲットやアイスキャンデーも固い食べものの仲間になります。

柔らかいと思っていても注意が必要な食べものがあります。リンゴの丸かじり、骨付き肉やトウモロコシのかぶりつきなどです。ステーキも同様で小さく切って食べることをおすすめします。
ブラケットのトラブルを防ぐためには、事前に気になることを歯科医に相談しておくことが大切です。ぜひこちらの無料相談をご検討ください。

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ブラケットを飲み込んだときの対応方法

ブラケットを飲み込んだときの対応方法

ブラケットやワイヤーなどが外れることは珍しいことでないとわかりましたが、外れたブラケットを飲みこんでしまったときにはどう対処すれば良いのか不安です。
治療を始めたばかりのときは外れやすいことがあります。初めてのことならなおさら慌ててしまいがちですが落ち着いて対処しましょう。
ブラケットを飲み込んでしまっても多くの場合は便といっしょに排泄されるため心配はいりません。

外れた場所を確認する

外れた場所を確認する

矯正装置を飲み込んでしまったときは、何を飲み込んだのかを確認することが大切です。何が外れたのか・どこが外れたのか・何個外れたのか確認しましょう。
マルチブラケット法による矯正装置には、ブラケットとワイヤーのほかにゴムやバネなどの補助装置が含まれます。

何か異物を飲み込んだことはわかっても、それが何かはわからないものです。外れた場所を確認することによって何を飲み込んだかわかることがあります。
主治医に相談するにしても、何を飲み込んだかがはっきりしているほうが適切な処置が早く受けられます。

歯科医に連絡する

ブラケットなどの矯正装置を飲み込んでしまった場合は、そのままにしてよい場合と応急処置が必要な場合があります。
咳が出なかったり痛みがないからといって自己判断をすることはとても危険なことです。まずは治療を受けている歯科医に連絡して、対処方法を相談しましょう。

歯科医に相談する際は、飲み込んだと思われる部品・色や形・いつ飲み込んだか(食事中など)・咳や痛みがあるかなどを伝えましょう。
歯科用のパノラマレントゲンでも食道や気管上部の撮影は可能です。必要に応じて病院で胸部や腹部のレントゲン撮影を行います。

他のブラケットも外れないように気をつけよう

他のブラケットも外れないように気をつけよう

ブラケットが外れたことに気がついたら他のブラケットも外れないように気をつけましょう。
ひとつが外れるとワイヤーでつながっているほかのブラケットも外れやすくなります。特に外れた場所の両隣は注意が必要です。
ブラケットが外れたらそのまま放置しないですぐに付け直すなどの処置してもらいましょう。せっかく移動した歯が元に戻ってしまうことがあります。

すぐに歯科医に連絡すべきケース

すぐに歯科医に連絡すべきケース

ブラケットなどの矯正装置を飲み込んだ場合でも、多くの場合は1~2日で排泄されるため問題はありません。
しかし、飲み込んだ後に咳き込んだり痛みがあるなど自覚症状がある場合や飲み込んだ装置の種類によっては医療期間での検査が必要なこともあります。
また、矯正装置が外れることで治療に支障が出ることも予想されます。自己判断はせずに主治医に連絡して指示を仰ぎましょう。

ブラケットを飲み込んだときにむせた

ブラケットを飲み込んだときにむせた

ブラケットを飲み込んだ後に咳き込んだり痛みがあるようであれば気管支や消化器に異常があることが予想されます。
まずは矯正治療中の歯科医に相談しましょう。その後の対応は歯科医の指示に従うのがおすすめです。

咳き込む場合はレントゲン撮影が必要になることがあります。その場合は歯科医から紹介された病院で検査を行うのが良いです。
紹介状といっしょに飲み込んだ装置や状況などの所見をいっしょに受け取ると医院での検査や処置がスムーズに行われます。

ワイヤーを飲み込んだ

ワイヤーが外れていて、そのワイヤーが口の中に残っていない場合は、飲み込んだ装置がワイヤーである可能性が高いです。その場合はさらに注意しなければなりません。
飲み込んだワイヤーがどれだけの長さだったかにもよりますが、先がとがっていて細いワイヤーは簡単に排泄されないからです。

食道や気管支上部などに引っかかったまま留まっていることが予想されます。最悪の場合はワイヤーの先が体内組織に刺さっていることも考えられます。
ワイヤーを飲み込んだと思われるときは、咳や痛みがなくてもまずは歯科医に相談しましょう。

矯正中のトラブルは歯科医に相談しよう

ワイヤー矯正でブラケットを飲み込んだらどうすべき?

歯列矯正中のトラブルはちいさなことでも歯科医に相談しましょう。こんなことなら大丈夫!と自己判断せず、おかしいと思ったら歯科医の判断を仰いでください。
ブラケットを飲むこともよくあることで一般的に心配はありませんが、どのような重大なことが隠されているかわかりません。

矯正治療中はブラケットが外れたり飲んでしまったりすることがあります。健康だけでなく治療の進み具合にも影響するため、まずは歯科医に連絡して処置を受けましょう。
歯列矯正のトラブルが気になるという方は、無料相談を活用して事前に不安を解消しておくことをおすすめします。

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まとめ

まとめ

矯正治療中にブラケットやワイヤーなどの矯正装置が外れることはよくあることで心配することではありません。
心配いらないとはいっても外れた矯正装置をそのままにしておくのは良くありません。見た目では変化がなくても、目標通りに歯を移動させるには完全な状態で力のバランスを保つ必要があります。

そのうえで、矯正装置が外れたり外れた装置を飲んでしまったりトラブルがあったときにはすぐに歯科医に連絡をして処置をしてもらいましょう。




監修者:銀座青山You矯正歯科グループ 理事長・総院長 青山健一

理事長・総院長 青山健一 1965年 広島県呉市生まれ
1990年 広島大学歯学部卒業
1992年 南青山デンタルクリニック開院
2001年 医療法人社団 健青会 設立
2011年 日本で初めての「部分矯正専門医院」のYou矯正歯科を開設
2021年 You矯正歯科 池袋西口医院開設
2021年 You矯正歯科 広島紙屋町医院開設(銀座、青山等で9医院開院中)
▼総院長ブログ「幸せってなぁに?」もご覧ください。

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