八重歯とほうれい線の関係性を医師が徹底解説|矯正によるほうれい線の変化についてもご紹介します

【監修:青山健一】

八重歯とほうれい線の関係性を医師が徹底解説|矯正によるほうれい線の変化についてもご紹介します

八重歯は、外国では「ドラキュラ」「悪魔」などのマイナスイメージといわれますが、日本では「チャーミング」と称され憧れを抱く方もいます。
ですが、八重歯は噛み合わせが悪い・歯が飛び出しているなどのデメリットが多くコンプレックスやストレスを感じる方も少なくありません。

また、八重歯はほうれい線と深い関係があり、矯正治療で八重歯によるほうれい線の改善も可能です。この記事では、八重歯とほうれい線についてご紹介します。

八重歯とほうれい線は関係している?

八重歯とほうれい線は関係している?

八重歯とほうれい線には密接な関係があります。ほうれい線が目立つと老けた印象を与えるため、悩みを抱える方女性が少なくありません。
ほうれい線は、表情筋の衰えが影響しています。表情筋の衰えは、年齢の増加による肌の老化が原因といわれていますが、表情筋を使わないと老化が進みます。

そのため、普段から会話が少ない・笑わない・無表情なども、ほうれい線の原因となるのです。また、八重歯は、噛み合わせの悪さなどが原因で、表情筋の働きを低下させます。
そのため、八重歯とほうれい線は深い関係があるといえます。

八重歯の特徴

八重歯の特徴

八重歯は、糸切り歯といわれる犬歯が外を向いていたり、重なっていたりする状態の歯で叢生(ガタガタしている歯)の1つです。牙のように見えるため「鬼歯」とも呼ばれます。
犬歯は、強い歯のため噛むことに対して重要な役割を果たします。ですが、八重歯だとその役割をうまく果たせません。

八重歯の主な原因は、生えるスペースを確保できず正しい位置に生えないことです。

  • 乳歯の生え変わりが遅い
  • 顎が小さい
  • 歯のサイズが大きい
  • 通常より歯の本数が多い

八重歯は「愛嬌がある」とプラスに受け止めて気にされない方もいらっしゃいますが、八重歯には下記のようなデメリットがあるため、コンプレックスを抱える方も少なくありません。

  • 笑ったときに目立つ
  • 歯並びが悪い
  • 肩こりになりやすい
  • 噛み合わせのバランスが悪い
  • 放置すると虫歯や歯周病のリスクが生じる

ですが八重歯となる犬歯は前歯と奥歯を繋いだり、噛み合わせの重要な役割を担っているため、抜歯は避けたい歯なのです。

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八重歯がほうれい線の原因になる理由

八重歯がほうれい線の原因になる理由

ほうれい線の原因は年齢による肌の老化が代表的ですが、八重歯も原因の1つです。
八重歯がほうれい線の原因となる4つの理由を把握しておきましょう。

表情筋の働きによるもの

表情筋の働きによるもの

表情筋の働きは、ほうれい線に大きな影響を与えます。八重歯は噛み合わせを悪くするため、表情筋の働きが低下します。
また、八重歯がコンプレックスで普段から会話や笑うのを避けている方も少なくありません。表情筋は、使わないと老化するため、顔がたるんだりハリが失われたりします。

八重歯がなくても、表情筋を働かせていないとほうれい線はできてしまいます。普段から表情筋を鍛えると、ほうれい線の予防に効果的です。

口呼吸の影響

口呼吸の影響

口呼吸は、ほうれい線の原因の1つです。八重歯だと、出っ歯になりがちで口を閉じるとき歯が邪魔して負荷がかかるため、口呼吸になる場合が多いです。
口呼吸を続けていると、口のまわりの筋力が落ちてしまいます。表情筋の衰えにも繋がり顔にたるみができてしまい、ほうれい線ができる原因となるのです。

口の横と頬の境目が折れやすい

口の横と頬の境目が折れやすい

上の歯列に八重歯があると、上唇が押されるため、口の横と頬の境目が折れやすくなります。
そのため、笑ったりしゃべったりする度に口の横と頬の境目が折れ、ほうれい線ができてしまいます。

八重歯を治す矯正方法

八重歯を治す矯正方法

八重歯を治すには抜歯をイメージする方もいると思います。ですが、他の歯よりも強く寿命が長いため、できれば抜歯を避けたい歯です。
八重歯は矯正治療で歯を移動させ、歯並び・噛み合わせを整えられます。抜歯せずに八重歯を治す矯正方法を2つ紹介します。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットという矯正装置をワイヤーで繋いで歯を動かす矯正方法です。八重歯の状態によりますが、治療に1年~3年かかります。
ワイヤー矯正に使用するブラケットとワイヤーは、歯の表面に装着するため、会話時や笑ったときなどに矯正装置が目立ってしまうデメリットがあります。
ブラケットとワイヤーは、銀・白・透明などの種類がありますが、白や透明の物を使用すると目立ちにくいです。

マウスピース矯正

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを装着する矯正方法です。自分の歯に合わせてマウスピースを作るため、治療中は違和感なく装着できます。
マウスピース矯正はメリットが多く人気の矯正方法です。マウスピースは透明で目立たないため、装着していても周りに矯正治療していることがわかりにくいです。

装着したマウスピースは、自由に取り外しができ、取り外した状態で食事や歯磨きができます。また、マウスピース矯正は、治療期間が半年~2年と短いのも特徴です。
ですが、マウスピース矯正は、マウスピースのお手入れなどの自己管理が必要です。また、1日の装着時間を守らなければ、治療期間が伸びてしまうため注意してください。

八重歯の矯正でほうれい線は変化するのか?

八重歯の矯正でほうれい線は変化するのか?

八重歯の矯正は、人によって違う変化の具合が異なります。ほうれい線が変化する3つケースを紹介します。

ほうれい線が濃くなるケース

ほうれい線が濃くなるケース

八重歯の矯正でほうれい線が濃くなるケースは、出っ歯治療をしたときで、ほうれい線が濃くなったわけではありません。
出っ歯治療すると、出っ歯によって押し出されていた皮膚が元の状態に戻ります。そのため、今まで伸びていた皮膚がたるんで見えてしまいます。

矯正治療は、口中の治療のため、皮膚に直接影響が出ることはありません。ですが、結果的にたるんで見える皮膚が、濃くなる印象を与えてしまうのです。

また、矯正過程で歯を移動させるスペースが足りない場合、抜歯する場合があります。
抜歯でできたスペースに歯を移動させますが、位置を下げ過ぎるとほうれい線が目立つケースがあります。ですが、適切な治療を行えば避けられるトラブルです。

ほうれい線が消える・薄くなるケース

ほうれい線が消える・薄くなるケース

八重歯の矯正は、ほうれい線ができる原因を軽減できます。

  • 口呼吸の軽減
  • 歯並び・噛み合わせが良くなる
  • 表情筋の働きが良くなる

また、八重歯を気にして笑うことを避けている方が多いですが、歯並びが良くなると、積極的に笑うえるようになります。
そのため、矯正治療前より表情筋を動かす機会が増え、ほうれい線が消えたり薄くなったりすることもあるのです。

変わらないケース

変わらないケース

八重歯を矯正してもほうれい線が変わらないケースがあります。八重歯矯正は、口中の治療を行うだけで、皮膚が生まれ変わるわけではありません
そのため、矯正後に皮膚の変化を感じられず「矯正しても変わらない」と感じる方も少なくありません。ですが、八重歯矯正は表情筋の働きを向上させる良い影響を与えてくれます。
ほうれい線は、表情筋の働きを鍛えると消えたり薄くなったりします。矯正後は、セルフケアを行うのも大切です。

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八重歯を矯正するメリット

八重歯を矯正するメリット

八重歯の矯正は、歯を移動させ歯並びや噛み合わせを良くする矯正方法です。そのため、矯正後にメリットが生じます。八重歯を矯正する2つのメリットを紹介します。

表情に自信が持てる

表情に自信が持てる

八重歯を矯正すると歯並びが良くなるため、表情に自信が持てるようになります。
八重歯があると、笑ったときに犬歯が目立ってしまいます。そのため、笑うとき口元を手で隠したり、笑うのを躊躇する方が少なくありません。
楽しいのに人前だと思い切り笑えないのは、ストレスとなり精神的にも大きな負担となります。

ですが、八重歯を矯正すると今まで飛び出していた犬歯がなくなり、口元の印象がガラッと変わるため、自信を持って笑えるようになります。
表情に自信が持てると自分への自信に繋がるだけでなく、いきいきとした表情は周りも笑顔にできるため一石二鳥です。

虫歯のリスクを減らす

虫歯のリスクを減らす

八重歯を矯正すると、虫歯のリスクを減らせます。八重歯は、歯が飛び出していたり重なっているため、歯ブラシがうまく行き届きません。
そのため、汚れが溜まりやすく虫歯や歯周病になりやすいです。八重歯の治療は難しい場合が多く、1度虫歯になると再発するケースもあります。

ですが、矯正すると通常の位置に歯が戻るため、歯ブラシが行き届き虫歯のリスクを減らせます。
普通の歯でも、虫歯になると痛みや治療に対する不安はつきものです。また、治療が困難な歯だと治療に時間がかかったり、抜歯しなくてはいけない場合もあります。
虫歯のリスクを減らせるのは、八重歯矯正の大きなメリットともいえます。

八重歯とほうれい線の関係は信頼できる歯科医に相談

八重歯とほうれい線の関係は信頼できる歯科医に相談

八重歯を自分で治すことは難しいため、信頼できる歯科医に相談してください。
ほうれい線は見た目年齢が上がるため、特に女性は「ほうれい線を消したい」と思う方が多いと思います。八重歯を矯正し、若々しい見た目を手に入れてくださいね。

ですが、八重歯矯正は、すぐに治療できるわけではありません。まずは歯科医へ相談し、歯の状態・治療計画を立て治療がスタートします。
歯の状態により治療期間が異なりますが、軽度だと4ヵ月~半年、重度だと1年~3年の治療期間が必要です。

通院は1~2か月に1度程度のため、治療に対する負担は比較的少ないです。
八重歯でほうれい線が気になる方は、まず信頼できる歯科医への相談をおすすめします。

まとめ

まとめ

八重歯があると表情筋の働きが低下し、ほうれい線ができる原因となり老けた印象になってしまいます。特に女性は、ほうれい線が気になり消したい気持ちが大きくなります。
八重歯は歯列に重要な役割を担っているため、できれば抜歯を避けたい歯です。そのため、矯正治療がおすすめです。

今回は、八重歯とほうれい線の関係や八重歯矯正のメリットなどを紹介しました。正しい知識を得れば、八重歯の矯正への疑問や不安が解消されます。
八重歯矯正は、自分でできる治療法ではありません。矯正を検討している方は、まずは、信頼できる歯科医へ相談しましょう。




監修者:銀座青山You矯正歯科グループ 理事長・総院長 青山健一

理事長・総院長 青山健一 1965年 広島県呉市生まれ
1990年 広島大学歯学部卒業
1992年 南青山デンタルクリニック開院
2001年 医療法人社団 健青会 設立
2011年 日本で初めての「部分矯正専門医院」のYou矯正歯科を開設
2021年 You矯正歯科 池袋西口医院開設
2021年 You矯正歯科 広島紙屋町医院開設(銀座、青山等で9医院開院中)
▼総院長ブログ「幸せってなぁに?」もご覧ください。

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